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フューネラルドゥーム追っかけブログ。

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フューネラルドゥームのような何か

Persistence in Mourning 『The Undead Shall Rise』
┃アメリカ
┃1stアルバム
┃ジャンル/デスメタル/フューネラルドゥームのなりそこない
┃リリース/2009年
┃レーベル/At War With False Noise
┃マイスペース/
http://www.myspace.com/persistenceinmourning1

 なりそこなったもの。つまり、準フューネラルドゥーム。
 垢抜けないなら垢抜けないなりで、何かしら光るものを提示してくれればそれでいい。残念ながらそれすらもありませんでした。
 一応、#2のイントロを筆頭に、ベースが何故か格好良くベキベキと存在を主張してますが、おそらく他が酷いだけに良く聴こえるのでしょう。
 すみません。擁護できません。

【ピックアップ】02.The cabin
 無闇に格好良いベースからオルガン主導のパートへ。音が安すぎて曲展開どころではない。

こんな人にオススメ
・フューネラルドゥームであればなんでもいい

■主な入手方法
・AMAZON(DLのみ)

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Amaranthine Trampler
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音質はイマイチながらも、ツボはしっかり抑えるフューネラルドゥーム

Tranqvillitas Maris 『The Longing』
┃ドイツ
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラルドゥーム
┃リリース/2011年
┃レーベル/Self Released
┃バンドキャンプ/
http://tranqvillitasmaris.bandcamp.com/album/the-longing

 良く言って素朴、悪く言うとショボい。ペラペラした音質が、狙いとは裏腹に物寂しさをいっそう盛り立てている。しかし、聴き始めはどうしてもチープな部分に耳がいってしまいますが、慣れてくると曲自体はしっかりしていることに気付く。

 メロディを帯びつつ、淡々としんみりとした聴き心地を生みながらも、クライマックス時には心の奥底にある感情をスルリと解いていく。このジャンルの文法を踏まえて、持っていくべき展開にはしっかり持っていくところが頼もしい。現時点では、描きたいことを上手く引き出せてない感があるものの、ふとしたきっかけで化けそうな要素は持っている。

 クオリティの高い作品をつまみ食いしようしている人には間違っても薦められませんが、少なくとも私は楽しめたので、フューネラルドゥームそのものが好きであれば、作品世界に浸りきることができるかと。

【ピックアップ】03.The Path We Go
 雨上がりに物憂げに佇むような印象。影を落としつつも微かな光を示唆するメロディが染み入る。

■こんな人にオススメ
・フューネラルドゥームに入れ込んでいる
・メロディを求める

■主な入手方法
・bandcamp経由でフリーダウンロード可能

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Mournful Congregation、Night of Suicide


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ホラー映画のサントラ要素を絡めたフューネラルドゥーム

The Undergrave Experience 『Macabre Il Richiamo Delle Ombre』
┃イタリア
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラルドゥーム
┃リリース/2011年(CDR版:2010年)
┃レーベル/Solitude Productions


 フューネラルドゥームにホラー映画のサントラを組み合わせる発想は、すでにアメリカのThe Liquescent Horrorが実行に移している。しかし、仕上がった音はチープで聴くに耐えず、残念ながら発想以前の問題でした。完成を見ずに発想だけが宙に浮いている状況のなか、高い描写力を持って横からかっさらっていったのがこのバンド。The Liquescent Horrorには悪いけど、彼らに求めたものを高いレベルで実現してしまっている。

 ホラーと銘打っていても、あくまで一昔前のピアノを主体としたアプローチを繰り広げるので、ダークアンビエントを挿入して恐怖感を煽るタイプとは毛色が異なり、怖さよりもミステリアスな色合いが強い。なので本気で怖さを欲している人にはオススメできませんが、あの時代のバタ臭さをも兼ね備えた確信犯的なサウンドは、それとは違った魅力を放つ。とりわけ、#2は怪しげなメロディが多く、どこのメーカーかもわからない古いホラームービーを覗き見るような感触が面白い。
 また、ただ単にホラー風味をくっつけただけに留まらないのも、このバンドのすごい点。如何わしい雰囲気を匂い立たせるメロディだけでなく、情感を駆り立てるメロディまでも取り込み、悪しき存在を浄化させるようなシーンへと導いて、聴き手の鬱屈すらも一緒に綺麗さっぱり祓ってくれる。どことなく満たされた聴後感が心地良い。

 まだ一作目であるにもかかわらず、すぐにSolitude Productionsが拾ったことからもポテンシャルの高さが裏付けられるというもの。またひとつ、安心して聴けるバンドが増えました。
 しかし、ここまでやられたらもはや先行バンドの立つ瀬が……。

【ピックアップ】01.Mater Mortalis Tenebrarum
いきなりメロディを求めて聴く人を落としにかかる。成仏できそう。

■こんな人にオススメ
・昔のホラー映画が好き
・メロディを求める
・シンフォニックな要素も欲しい

■主な入手方法
・AMAZON(DLのみ)
・Solitude Productions

■この音源に近いアプローチをとるバンド
The Liquescent Horror


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恐怖感が解放感へと反転するフューネラルドゥーム

Yhdarl 『Ave Maria』
┃ベルギー
┃5thアルバム
┃ジャンル/アンビエント/フューネラルドゥーム
┃リリース/2011年
┃レーベル/Genickschuss Eucharistie
┃マイスペース/
http://www.myspace.com/yhdarl
┃バンドキャンプ/http://musicalexcrements.bandcamp.com/album/ave-maria

 ベルギーのドゥーム/ブラックメタルバンドによる、フルとしては恐らく5作目。
 多作家で、チープなブラックメタルをやったり、ノイズをガビガビいわせていたり、ドローンを垂れ流しにしたりで、負の音楽ジャンルに見境なく手を出していますが、本作ではフューネラルドゥームの形態を採用。

 一聴してまず耳にこびりつくのが、数々の絶叫、苦悶の声。水面下では神聖な歌声が響き渡っているものの、素知らぬ顔で何層にもベタベタと汚していく。もうここまで描写されれば、腐った水の匂いがむせかえるほど充満する地下で、無数の亡霊が蠢いているイメージしかわいてこない。中盤にて、ようやくギターが加わりドゥームらしくなるも、描く世界観は変わらず醜悪。

 ここまでだと単に怖がらせるタイプの音楽ですが、意外な印象をもったのは終盤。いったんアンビエントパートを差し込み、十分に間をおいたところで、今度はシンセを纏ってバンドサウンドが復活するのですが、新たに加わったシンセによるところなのか、先ほどとは違って妙な解放感があり、瘴気を溜め込む一方だった楽曲に風穴を開けていく。恐怖を煽る絶叫も、閉塞感をなんとか掻きわけようとする必死な声に聴こえてくるものだから不思議。いつしか感情移入してしまい、聴き終わった後は予想外な余韻がわきあがってくる。

 正直に申し上げますと、完全にネタ枠だと思っていました。すみませんでした。

【ピックアップ】02.Ave Maria (Orchestral Version)
 安らいだピアノから始まる余韻の後押し曲。序盤の不気味さはどこにいったのか……。

■こんな人にオススメ
・怖い音楽が聴きたい
・閉塞感を打破したい
・意外な展開を望む

■主な入手方法
・bandcamp経由でフリーダウンロード可能

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Disjecta Membrae、The Undergrave Experience


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路線をそのままに、さらに惹きつける力を身に付けた4thアルバム

Mournful Congregation『The Book of Kings』
┃オーストラリア
┃4thアルバム
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2011年
┃レーベル/20 Buck Spin
┃マイスペース/http://www.myspace.com/mournfulcongregation

 キャリアは20年近くと長いものの、細々と活動を続け、本作でようやく4枚目。路線そのものは初期とまったく変わっておらず、はっきり言って意外性はありません。

 実際、リリース前に公開されたTrailerを拝聴した際にも「いつも通りのMournful Congregation」という感想をもちました。もっともその後、リリース日が過ぎて、注文したアルバムが手元に届き、スタートボタンを押した数分後には、感想が「いつも通りのMournful Congregation」から「いつも通りだけどグレードアップしたMournful Congregation」へと変わっていましたが。
 実際、使われるリフやメロディなどのパーツ自体は凡庸であり、ゆえに、ぶつ切りにされたTrailerでは凡庸に聴こえる結果を生み出していましたが、逆に本作は、パーツの組み合わせに凝ってきた作品だからこそ、繋げて聴いて始めて高い訴求力を発揮できたと見ることもできるかと。特に#1の、クライマックスへと突入する前に、いったんアコースティックなパートを挿入し、叙情性を高めたうえで、ギターが大泣きする場面へとバトンタッチするくだりは抗う気すらなくなる。あと、#4中盤でSKEPTICISMよろしくオルガンで荘厳さを補強する手法も、アクセントとして効いていて良い。
 もともと安易なアプローチとはわかりつつも、一度踏み入れるとなかなか抜け出せない謎の引力を兼ね備える不思議なバンドではありましたが、まだまだ惹きつける力を蓄えるつもりのようです。

最後にひとつ、曲の流れに対する創意工夫がこれまで以上に施された作品なので、曲の個々としての完成度も過去最高潮ゆえに「他のアルバムを長編とするならば、本作は短編集」といった印象がなかなか抜けません。1曲聴くたびに余韻に浸りたくなるので、アルバムを通して聴きたい派である自分にとっては若干不満が残ります。贅沢すぎる不満ですけど。

予想通りな作品でしたが、ほんの少しばかり予想の範疇から飛び出たことが何よりも喜ばしい。

【ピックアップ】03.The Bitter Veils of Solemnity
 もはやお馴染みのアコースティックな響きを主体とした曲。おそらくこの種の曲を目当てにMournful Congregationを手に取る人もいるのでは? 木漏れ日の中、緩やかな雰囲気に包まれながら、ひとり佇む光景が幻視できてしまいそう。

■こんな人にオススメ
・ポジティヴに憧れる悲観主義者

■主な入手方法
・AMAZON
・WEIRD TRUTH
・diskunion
・GRAVE
・はるまげ堂

■この音源に近いアプローチをとるバンド
SOMNOLENT、Thergothon、Maiden Voyage


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Split等収録曲を1つにまとめた音源集

Mournful Congregation『The Unspoken Hymns』
┃オーストラリア
┃コンピレーション
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2011年
┃レーベル/20 Buck Spin
┃マイスペース/http://www.myspace.com/mournfulcongregation

 Splitなどに収録されていた曲を1枚に集めたコンピレーション。
 全5曲入りなのですが、#2は『The Dawning of Mournful Hymns』に収録、#3、#4は『The June Frost』にも収録されているので、普通にアルバムを持っているだけで3曲も被ってしまうことに。別レコーディングバージョンとされていますが、残念ながら劇的な変化はない。コンピレーションを作るにはストック不足が否めない状況でこれでは、レーベルとの契約関係上しかたなくリリースされたのでは、と邪推してしまいます。
 最後を飾るTHERGOTHONのカバーも、あのトリビュートアルバム中にあってこそ生きてくる曲だと思いますし……。
 一応、値段は比較的安価な設定になっているので入門とするには向いているかもしれませんが、代表作から入っていくのが一番無難です。
 Mournful Congregation関連ならなんでも欲しい人向け。

■こんな人にオススメ
・Mournful Congregation大好き

■主な入手方法
・AMAZON
・WEIRD TRUTH
・diskunion

■この音源に近いアプローチをとるバンド
SOMNOLENT、Thergothon、Maiden Voyage


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マイルドさを加味し、新たな魅力へと結びつけた6thアルバム

ESOTERIC『PARAGON OF DISSONANCE』
┃イギリス
┃6thアルバム
┃ジャンル/フューネラル/ドゥーム・デスメタル
┃リリース/2011年
┃レーベル/Season of Mist
┃マイスペース/http://www.myspace.com/esotericuk

 6thアルバム。
 本作も2枚組という見た目的にも体感的にも質量を感じさせる作りで、この手に馴染みのない人々を遠ざけていますが、ここにきて年齢からくる要因なのか落ち着きが見受けられ、かなり聴きやすくなっている。
 全体を通してこれまでとは考えられないほどにメロディの比重が増えており、ハイライトといえる場面もやはりメロディをメインにして描かれる。しかし、ESOTERICの魅力の核となっている強大な圧倒感は影を潜めたわけではなく、しっかりと土台に息づき、随所にて顔を出してくるので、意外性は感じつつも抵抗感はあまり受けないはず。じんわりと滲み出て加速するメロディの奔流がある一方で、抽象的な音の絡み合いに遭遇すると、やはりESOTERICの作品なのだと実感する。

 この手のジャンルでの「落ち着き」は、長所を食い潰す原因として忌み嫌われますが、本作では元々持ち合わせていた要素と結びつき、厳密に音としてしたためなくとも行間から漏れ出てくるものにより、確かな説得力が生まれ、浮ついた印象を与えない。ベテランならではの落ち着きが作品にプラスをもたらした好例だと思います。

【ピックアップ】1-4.Non Being
 憂鬱なアンビエントから始まり、次第に膨れ上がる情感に促されるまま弾きたおされるギターソロが新感覚。その後、重低音が支配するパートに雪崩れ込み、圧迫感を与えつつ最後まで引っ張る。本作の中ではややバッドエンドな構成。

■こんな人にオススメ
・難解なイメージのある音楽が聴きたい。
・巨大なスケールを感じるものが好き
・遅い音楽しか聴けない状態

■主な入手方法
・AMAZON
・diskunion

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Abstract Spirit、The NULLL Collective





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