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フューネラルドゥーム追っかけブログ。

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ここ最近勢い付いているロシア勢特集。
バンドだけでなくレーベルにも焦点を当ててみました。
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数々の音が聴き手を導く、フランスのゴシック/フューネラルドゥーム

REMEMBRANCE 『Frail Visions』
┃フランス
┃1stアルバム
┃ジャンル/ゴシック/フューネラルドゥーム
┃リリース/2005年
┃レーベル/Totalrust Music
┃マイスペース/
http://www.myspace.com/remembranceband
┃フェイスブック/http://www.facebook.com/remembranceband 

 LETHIAN DFREAMSのメンバーによるゴシック/フューネラルドゥームバンドの1stアルバム。
 ゴシック色の強いバンドに関わってきたメンバーだけに、本バンドも持ち前のゴシック観を用いて余すところなく彩った1枚に仕上がっている。
 ドゥームらしく遅い場面はあれど、流れるように空間を滑る悲劇調のオーケストレーションや、重圧さを加味するギターなどが要所要所にて動き、とにかく場を持たせようとする。特に活躍しているのがピアノで、ひっそりと佇む場面で淡々と鳴り、離れないように聴き手を導いていく。使える素材を忙しく引っ込めたり表に出したりを繰り返すその様は、遅さを生かした作品の宿命である悠長さに抗おうとしているかのよう。ハイライトといえるくだりで、清廉とした女性コーラスを導入してくる演出もベタだけど良い。

 同系統のShape Of Despairと比べると、装飾は抑え気味である反面、クドさも控えめ。ゴシックとフューネラルドゥームのど真ん中に位置する音だけに、中途半端に捉えられるかもしれませんが、フューネラル側の嗜好を持つ私としてはこれくらいがちょうどいい塩梅でした。

【ピックアップ】07.Thy decay 
 風の音とピアノによる静謐な場面から、不意打ち的に鳴らされる重低音が大きなインパクトを与える。その後オルガンや女性コーラスなどで神々しさを出すなど、シーンの転換は鮮やか。

■こんな人にオススメ
・ゴシックドゥーム好き
・極端な遅さは求めない

■主な入手方法
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Shape Of Despair、COLOSSEUM


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硬派と軟派のあいだを行く、Comatose Vigilの2ndアルバム

Comatose Vigil 『Fuimus, Non Sumus』
┃ロシア
┃2ndアルバム
┃ジャンル/フューネラルドゥーム
┃リリース/2011年
┃レーベル/Solitude Productions
┃マイスペース/
http://www.myspace.com/comatosevigilofficial
┃バンドキャンプ/http://comatosevigil.bandcamp.com/

 Abstract Spiritのメンバーも在籍する、ロシアのフューネラルドゥームバンド。2作目。
 空間の広がりと神聖な雰囲気を作り出すキーボードをメインとするところはこれまで通り。
 本作の路線は、聴き手の叙情感を揺さぶることを根底に据えている。しかし、メロディを大きく目立たせることはせず、変にキャッチーになってしまうことを極力抑えてもいて、過去作と比べた場合、ゴシック的アプローチの増えた2006年のEPよりも、徹底的に遅く迫る1stに近い。一方で、感情移入を跳ね除ける無慈悲さは見られず、幾分か歩み寄りやすさも残しており、ちょうど1stとEPの中間をいくサウンドに納まっている。双方の良さを取り入れて順当にグレードアップさせた印象が濃い。

 どのような場面においても、決して前のめりにならないのが本作の凄いところで、音のひとつひとつを耳と心に丹念に練り込むように響かせ、たとえクライマックスとなろうともスローな筆致は揺るがない。その姿勢からくる堂々とした佇まいが、感動を誘う路線でありながら「あざとい」といった感想を寄せ付けないでいる。さじ加減は絶妙。
 聴きやすさを削がないように、慎重に贅肉だけを削ぎ落とした意欲作。

【ピックアップ】03.The Day Heaven Wept 
 3曲目にして最終曲。前2曲に比べてキャッチーであるものの、それでも安易さは感じさせない張り詰めた空気が良い。

■こんな人にオススメ
・シンフォニックな音が好き
・遅い音楽しか聴けない

■主な入手方法
・AMAZON(DLのみ)
・diskunion
・Solitude Productions

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Torture Wheel、Lethargy Of Death


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垢抜けないが、微量ながらも魅力を含んだチェコのフューネラルドゥーム

MISTRESS OF THE DEAD 『CRYPTIC』
┃チェコ
┃1thアルバム
┃ジャンル/アンビエント/フューネラルドゥーム
┃リリース/2006年
┃レーベル/Epidemie Records
┃マイスペース/
http://www.myspace.com/vladcristeavales

 多数のDEMO音源をリリースし続けるMISTRESS OF THE DEADのフルとしては1作目。
 紛れもないB級フューネラルドゥームであり、遅いテンポに合わせて伸びゆくチープな重低音が脱力を誘う。音質の悪さでカルト臭を匂わすことも出来ているとは言えず、安っぽい印象がどこまでも拭えない。以後の作品でも進歩が見られないため、そもそも活かす気もなさそう。
 これでせめてメロディックな面で楽しませてくれれば良かったものの、よりによってアンビエント色を多く導入した、いわば音作りが作品の出来を左右する路線を貫いているので、救いのなさに拍車をかけることに。この音源を聴いていると、良い意味でのアングラ感を醸し出す工夫がいかに難しいことか考えらせられる。どうも単に音を悪くさせるだけでは駄目らしく、聴いていると思いがけず、雰囲気を出すのに成功しているバンドの再評価に至ってしまいました。

 一応、繰り返し聴いていたらチープさが反転して、段々かわいらしく思えてきましたが、こういう風に好意的に捉えられるのは一部のどうしようもないフューネラルドゥーム好きだけでしょう。
 マニア以外手出し厳禁。

【ピックアップ】03.The Sadest Autumn
 唯一のメロディック曲。淡々としたピアノに、弱く悲鳴をあげるようなギターが絡まる。感情を抑えつつも隙間から悲痛さが漏れ出ている模様を想起させ、この曲に限っては音質が気にならず、むしろ味方をしているとさえ思う。音が安っぽいがゆえ、逆に弱々しさを描いたら堂に入るのでしょう。
 気取らずこの路線を貫けば良いのに。

■こんな人にオススメ
・弱い人間
・フューネラルドゥーム好き

■主な入手方法
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
SATEN、Station Dysthymia


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神聖さと忘我感を荒いノイズで包むロシアのアンビエント/フューネラルドゥーム

FLEGETHON 『Behind a Side of Times』
┃ロシア
┃6thアルバム
┃ジャンル/アンビエント/フューネラルドゥーム
┃リリース/2008年(オリジナル盤:2005年)
┃レーベル/March Funebre Productions(オリジナル盤:Satanarsa Records)
┃オフィシャル/
http://www.flegethon.narod.ru/

 いつもロシアのCD-R専門レーベルSatanarsa Recordsから音源を大量リリースしているFLEGETHONですが、本作だけはMarch Funebre Productionsより、CDフォーマットで再発。明らかに他の作品とは違う扱いを受けていますが、基本的にチープな曲ばかり作るFLEGETHONの諸作品の中でも、特にしっかりしたクオリティを保っているので、ちゃんとした形での再リリースには納得。とは言いつつも、あくまで比較対象はFLEGETHONの諸作品内なので、敷居は依然として高い。

 アンビエントに寄り添ったフューネラルドゥームを演奏しており、もちろん緩急を付けることはハナから投げている。空気に押されて漂う霧のように、ただ流れるままに身を任せるサウンドであり、シンセが薄っすらと神秘的な彩りを与え、曲の後半で姿を表す意外にもエモーショナルなメロディが耳を引く。あと一歩のところで聴きやすさを捨てていないのが良い。
 全体的にかなりノイズ混じりな音像で、そのザラザラとした質感から、荒々しくなったUntil Death Overtakes Meと例えたくなる。前述した通り、敷居は高いですが、Stijn Van Cauter関連の作品が好きであれば抵抗はないでしょう。

 最後にひとつ。今のところフューネラルドゥームをやっているのは本作だけなので、他の作品に手を伸ばすときは注意。

【ピックアップ】04.Memoirs From Dreams
 やや動的な冒頭から、シンセ以外の音がサッと退いて、静寂を演出。重い音は鳴っていないのにもかかわらず、流れる雰囲気は重たげ。強烈な忘我感に襲われる。

■こんな人にオススメ
・茫然
・自失

■主な入手方法
・WEIRD TRUTH
・Solitude Productions

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Until Death Overtakes Me、Solicide


フューネラルドゥームを除いた、ジャンルの形成に影響を与えたバンド達。

voj 
 
 ロシアと言えば00年代後半にシーンが活性化した印象がありましたが、ちゃんと下地はあったようです。枠に当てはめるとドゥーム/デスメタルになるも、途中で加速など一切せず、最初から最後まで鈍重メインなためフューネラルドゥーム寸前。結成が1988年とTHERGOTHONの先を行っていたバンドでしたが、このDEMOだけを残して現在所在不明。

WINTER 
 
 ドゥームデスメタル最重要バンド。1990年にこの音はあまりにも早い。ドゥームのみならずスラッジなどの遅く重いジャンルに大きな影響を与えた。

diSEMBOWELMENT 
 
 ドゥームデスメタルを代表するバンドのひとつ。いきなり突っ走ることが多いものの、曲によっては完全にフューネラルドゥーム。この手のバンドのリスペクト欄によく載っていることが多いあたり、強い影響力を持っていたことがうかがえる。EVOKENのギターの音作りなどはモロに影響受けてます。

My Dying Bride 
 
 ゴシックドゥーム/メタルを語る上では欠かせない存在。本格的にゴシックの要素を含めたバンドは00年後になりますが、主にフューネラルドゥームのメロディ面に影響を及ぼしたバンド。

Unholy 

 
この中では比較的展開が速いものの、キーボードの使い方がSKEPTICISMに通じるところがある。バンド側は特に公言はしていませんが、影響はあったのではないかと思う。diSEMBOWELMENTと同じく、リスペクト欄で名前を見ることが多いバンド。

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お約束。

Black Sabbath 

 
 超定番。この手の特集では避けられないバンド。

Hellhammer 

 
 定番その2。ドゥーム暗黒要素加速装置。


Dysangelist.jpg

全力で泣かしにかかるキプロス産ブラック/フューネラルドゥーム

DICTATOR 『Dysangelist』
┃キプロス
┃1stアルバム
┃ジャンル/ブラック/フューネラルドゥーム
┃リリース/2008年
┃レーベル/Serpene Heli Music
┃マイスペース/
http://www.myspace.com/thetruedictator

 キプロス産独りブラック/フューネラルドゥームバンドの1stアルバム。
 ブラックメタルの要素は、雰囲気とヴォーカルだけなのと、フューネラルドゥームというにはやや速めなので、どちらかと言えばメロディックなドゥームといったニュアンスが色濃い。
 なによりも耳をひくのがあざとさフルスロットルなメロディで、聴き手を泣かす以外何も込めていない。むしろ、それ以外いったい何が要るんだと言わんばかりの潔さはアメリカのLossを彷彿とさせる。ギターのみならず、より耳に馴染みやすいピアノまで駆使して、涙腺を集中砲火するアプローチはある意味圧巻。ジャリジャリとしたノイズに塗れた重低音を担うギターも、サウンド全体を潰しているようでいて、むしろ激性を煽っている。ときおり挿入される聖歌のような音もハッタリが効いていてポイント高し。
 紛うことなき号泣専用音源。

【ピックアップ】04.Phantom Cenotaphium 
 涙が枯れるまで搾り取る。

■こんな人にオススメ
・泣きたい
・メロディを求める

■主な入手方法
・WEIRD TRUTH
・Sabbathid Records
・Solitude Productions

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Loss、WORSHIP





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