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フューネラルドゥーム追っかけブログ。

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自らの良さを継承しつつ、聴きやすさも兼ね備えた3作目

ABSTRACT SPIRIT『Horror Vacui』
┃ロシア
┃3rdアルバム
┃ジャンル/ゴシック/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2011年
┃レーベル/Solitude Productions
┃マイスペース/http://www.myspace.com/abstractspirit

 Comatose Vigilのメンバーも在籍するロシア産フューネラルドゥームバンドの3作目。
 重量感のあるリフに、キーボードによる派手なオーケストレーションを絡ませ、重層な暗黒世界を表現することを得意としているバンドです。
 2006年のEPにて、割と耽美な方面へと向かっていったComatose Vigilに対し、こちらは殺る気に満ちた威圧的なアプローチを徹底。本作でも、変わらず脅迫的ではあるものの、過去作に比べて、聴き手を嫌というほど追い詰めるプレッシャーはやや薄れた印象。しかし、ぬるくなったかというとそうではなく、それこそ怒涛の如く迫ってきた1stと違い、真綿をゆったりとスローモーに絞めてくるような要領で、ジワジワと強迫観念をかけてくるように。凄みはありましたが、それを前面に出しすぎて、逆にくどさにも繋がっていた1stよりも、音世界に浸りやすくなっており、2ndにて提示されたものがひとまず完成に至っているかと。
 音圧もばっちり補強されていて、しっかりとドゥームメタルしているのも、人によってはポイント高いのではないでしょうか。

【ピックアップ】03.Pulse
 特に反復要素の強い曲。執拗に繰り返される重低音、そして軋みをあげるギター。ドスが効き、脅しレベルにまで達しているグロウルが印象的。ラスト付近で展開に動きを見せるものの、一貫して永遠に続く底なしの暗黒を描く。

■こんな人にオススメ
・シンフォニックな要素が欲しい
・遅い音楽しか聴けない状態
・スケールの大きい音世界に身を投じたい

■主な入手方法
・GRAVE
・はるまげ堂

■この音源に近いアプローチをとるバンド
ESOTERIC、COLOSSEUM
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音の幅を広げ、やや前向きになったフィンランドのドゥーム4作目

MY SHAMEFUL『descent』
┃フィンランド
┃4thアルバム
┃ジャンル/フューネラル/ドゥーム・デスメタル
┃リリース/2008年
┃レーベル/Firedoom Music
┃マイスペース/http://www.myspace.com/myshameful

 前作は、代表作と言っても差し支えないほどスタイルが完成形に至っていた1枚でしたが、対する本作は、ひとまず幅を広げてみたという印象で、もはやフューネラルドゥームの範疇から離れ、ミドルテンポで迫るドゥームデスメタルの趣がさらに強くなり、曲によってはブラックメタルを意識した曲まであります。
 それにともない、過去作にあったような迷いや、息苦しさを覚えるような描写もなくなり、うつむき加減な作風でありながらも、一歩一歩しっかりと地を踏みしめて、前へと進む意思を感じさせるように。特にアルバムの後半を飾る#6では、ひとまずブラックメタル調に悲壮さを描くものの、しまいにはブラストを絡ませて爆走、纏わり付く陰鬱さを蹴散らすような勇壮な一面まで見せる。
 個人的には本作も楽しめましたが、遅さ重さ暗さを徹底して欲しい人にとっては、少々贅肉が付きすぎたと感じるところもあるかと。

【ピックアップ】02.Deity of retribution
 色味のないモノトーンなイメージが濃いものの、ザクザク刻むリフのおかげで妙なグルーヴが生まれていて、それほど鬱々とした印象は意外とない。やや受け取り方に困る曲。

■こんな人にオススメ
・キーボードはいらない
・遅い音楽しか聴けない状態
・地味な音楽を好きになる傾向がある

■主な入手方法
・AMAZON
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
EVOKEN、ESOTERIC、AHAB


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MY SHAMEFULのスタイルが極まった感のあるフィンランドのドゥーム3作目

MY SHAMEFUL『The Return To Nothing』
┃フィンランド
┃3rdアルバム
┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2006年
┃レーベル/Firebox Records
┃マイスペース/http://www.myspace.com/myshameful

 陰りのあるジャケからはゴシック的なイメージが浮かびますが、実際は、そのような耽美な要素はほんの少ししか導入せず、どちらかというと、綺麗な展開よりも無骨さを優先させ、頑としてドゥームデスメタル寄りのスタイルで勝負しています。
 本作は、体制を整えた前作の延長線であり、単純に完成度を高めている。音圧も増したことで、重苦しさとは別にカッコよさが出ており、エッジを効かせ、グルーヴを意識してウネるくだりは堂々とした佇まいで、負を源泉とした多大なる力を感じる。
 音圧を増すことは必ずしもプラスにならず、むしろマイナスになることが多いジャンルでありますが、もともと弱々しさを醸し出すバンドではないため、順当にパワーアップした印象が強い。

 曲の求心力も断然強まり、それぞれのバラエティも補強され、MY SHAMEFULのアルバムの中から代表作を選ぶとしたら間違いなく本作でしょう。鬱々としたイントロに対比させるように力強く叩きつける#1から、しっとりと締める#8まで緊張感は途切れない。
 気になっている人は、まずはこれから。

【ピックアップ】04.The Return To Nothing
 ずっしりと渦巻く重低音に、儚くクリーンギターが響くさまは、まるで混沌から手招きされているかのよう。ちょうどEVOKENからキーボードを抜いた感じ。

■こんな人にオススメ
・キーボードはいらない
・遅い音楽しか聴けない状態
・地味な音楽を好きになる傾向がある

■主な入手方法
・AMAZON
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
EVOKEN、ESOTERIC、AHAB


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バンドとして体制が整い、音の説得力を増したフィンランドのドゥーム2作目

MY SHAMEFUL『...of Dust』
┃フィンランド
┃2ndアルバム
┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2004年
┃レーベル/Firedoom Music
┃マイスペース/http://www.myspace.com/myshameful

 1人で製作された前作と異なり、本作は4人体制になったことで、音の説得力が大幅にグレードアップしています。
 それにともない、若干メロディックになりましたが、まだまだメロディを求めて聴く人に薦められる音源ではなく、重低音リフメインであるため、あくまでもドゥームデスメタル周辺が好きな人対象であることには変わりません。
 余計な装飾を入れず、シンプルな曲構成をよくとるバンドであるものの、今回珍しくキーボードが入るパートがあり、ゴシック的な雰囲気を匂わせてきます。しかし、入っても目立たず、また長々と使わない。曲それぞれの味を立たせるために使われる程度であり、大きく主張してこないので、シンフォニックなアレンジ嫌いな人でも安心して手を伸ばせるかと。

 聴き手の堕落を誘うような廃退の雰囲気を噴出する#4、妖しげなメロディがゆらりと踊る#7など、一見地味ですが、聴き込むごとにジワジワと効いてくるような曲ばかりそろっています。

【ピックアップ】03.Your Darkness Shine
 アルバム中もっとも遅く、反復要素の強い曲。強く印象つけるように叩き付けられる重低音によって息苦しさを演出。最後の最後にメロディックな開放が待っている。

■こんな人にオススメ
・キーボードは主張しすぎないほうがいい
・遅い音楽しか聴けない状態
・地味な音楽を好きになる傾向がある

■主な入手方法
・AMAZON
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
EVOKEN、ESOTERIC、AHAB


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手堅く暗黒世界を展開するフィンランドのドゥーム

MY SHAMEFUL『Of All the Wrong Things』
┃フィンランド
┃1stアルバム
┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2003年
┃レーベル/Firebox Records
┃マイスペース/http://www.myspace.com/myshameful

 もはや、根暗バンドを多数輩出する国としての認識が固まったフィンランドからのお出まし。比較的若いバンドではあるものの、コンスタントなリリースを続けるため、この手のジャンルにしてはアルバム枚数は多め。本作はその1作目にあたります。
 基本的にドゥームデスメタル寄りの音楽性を中心に据えており、極端な遅さやメロディよりも、重さを活かして迫ったり、グルーヴを描く方面へと舵をとりがち。それでいて、盛り上がってもカタルシスというには薄く、まったりダラダラと聴かせるタイプ。
 近いことをやるバンドにEVOKENやESOTERICが思い浮かびますが、個性によるインパクトという点においても2者にかなり劣るため、「もう少し○○だったらいいのに」という声に応える立ち位置にいる。ちょうどキーボードを入れず、たとえ入っても目立たせないので、それがこのバンドを選ぶ理由の1つになるかと。比較的音源を入手しやすいバンドではありますが、その実態はこだわる人向け。

 本作はそんな地味めな音源が多いMy Shamefulの中でも、もっとも地味なアルバムと言え、一応、重低音で圧すだけでなく、静寂なパートの差込みによりメリハリを効かせていますが、1人で製作しているだけあって、ドラムがモロに打ち込みとわかる音をしており、そこが気になる人は注意。

【ピックアップ】03.Blackened Lies
揺らめくメロディに、ギターとヴォーカルの掛け合いなど、印象に残りやすい稀有な曲。

■こんな人にオススメ
・キーボードはいらない
・遅い音楽しか聴けない状態
・地味な音楽を好きになる傾向がある

■主な入手方法
・AMAZON
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
EVOKEN、ESOTERIC、AHAB


PLANISPHAERIUM.jpg

テクニカルな演奏で紡ぐ、無理矢理SF紀行

WORMED『Planisphaerium』
┃スペイン
┃1stアルバム
┃ジャンル/テクニカル・デスメタル
┃リリース/2003年
┃レーベル/Macabre Mementos Records
┃マイスペース/http://www.myspace.com/wormed

 テクニカル系のデスメタルバンドなのですが、まず印象深いのはわけのわからなさ。それも次々に繰り出される高度な演奏に圧倒されるのではなく、イメージできる世界観そのものに圧倒される。
 ジャケを見てわかるとおり、SFじみた雰囲気を出そうとしているのか、硬質な音作りのおかげでやたらとメカメカしく、生物の温かみなど介在する余地がない。それにあわせて、音の全体像をつかませないほどにゴッた返す音の塊のおかげで、莫大の量の難解な世界設定を、無理やり脳内に捻じ込み、溢れるのを構わず注入されているかのよう。あまりの情報量に脳が言語化を拒み、聴いた後は「なんだか凄い体験をした」という印象のみが強く残る。

 このジャンルはアプローチの無機質さが批判材料になることもありますが、こちらは、その本来の欠点を利点に裏返し、想像力を刺激する材料に変えた稀有なバンドだと思う。音そのものにではなく、そこから連想したイメージに翻弄されるのが楽しい。
 デスメタルらしい攻撃的な側面を持っていても、他の血生臭いバンドとは異なるニュアンスを出せているのもポイントが高いかと。



【ピックアップ】01.Tunnel Of Ions
 プレイボタンを押した瞬間、SFなイメージが飛び交うが、すぐに臨界点に達する。

■こんな人にオススメ
・わけのわからない体験をしたい
・テクニカル系のバンドが好き
・SFに惹かれる

■主な入手方法
・Amputated Vein Records
・MACABRE MEMENTOS RECORDS

■この音源に近いアプローチをとるバンド
ALIENATION MENTAL


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自棄を刺激し、掻き乱すオランダのフューネラルドゥーム

Planet AIDS『Apokalyptik AIDS』
┃オランダ
┃EP
┃ジャンル/アンビエント・フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2004年
┃レーベル/GoatowaRex
┃マイスペース/http://www.myspace.com/planetaids

 1曲28分収録。
 前置きすると、非常に淡々としたサウンドであり、過度な重さでインパクトも与えてこないので、よほどフューネラル系が好きでなければ、退屈以外得ることはできない。あえて地味なものが聴きたい人向け。
 しかし、ただ淡白なだけで終わらず、電子音楽を思わせるキック音の使用、音圧で押し潰すことよりも、音量を控えめにしてジワジワ不安を煽ってくる重低音ギター、強迫観念に支配されているが如く、落ち着きなく怯えるヴォーカルなど、従来のモノとは若干異なるアプローチをとり、雰囲気だけを切り取っても差別化が図られていて、特に自暴自棄な印象が色濃い。
 実際に、耐え切れずに走るパートもあり、前に進もうとする意思は感じるが、わざと自分から壊れる方向へ進んでいるかのようで、不吉な未来しか想像できず、聴いていると、しだいに前向きな気持ち、または前向きになれる材料が臭気をあげて腐り果てていく。この黒々とした世界観に身をゆだねて、余計なことは遮断し、無思考なまま、破滅に身を浸したくなる。
 先にも書いたとおり、よほどフューネラル系が好きでなければ、耳を通り過ぎるだけ。心のどこかに破滅願望を持つ人だけが、引っ掛かり、惑わされる1枚だと思う。よって、影響を受けやすい人にはあまり薦めません。

■こんな人にオススメ
・根暗
・自暴自棄
・茫然自失

■主な入手方法
・GRAVE

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Of Darkness、Disjecta Membrae





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