フューネラルドゥーム追っかけブログ。
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やりすぎなくらいのメロディックさを誇るバンドのDEMO音源再発盤 Loss『Life Without Hope...Death Without Reason』 ┃アメリカ(テネシー) ┃DEMO ┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2005年 ┃レーベル/Deathgasm ┃マイスペース/http://www.myspace.com/lossdoom フルレングスが出そうででないアメリカのLossのDEMO。バンドの名前が直球なら、サウンドも直球。悲しみに満ちたメロディで音を彩っているのですが、まったく自重してないレベルのメロディックさで、スティックシュガーを5本入れたコーヒーのように甘ったるい。メロディアスな音楽が嫌いな人にとって、これは耐え切れないと思う。曲の展開もストレートであり、この手のバンドのクライマックス部分を全編に散りばめたようなアプローチが最初から最後まで続く。もはや捻ろうという意識さえ感じさせない。 フルが出たら出たで、絶対胃もたれするのだろうし、DEMOくらいの長さがちょうどいいかもしれない。Katatoniaのカバーが緩和剤になっているのはどうよ……。 【ピックアップ】02.Conceptual funeralism unto the final art (of being) ここまでいくと脅迫。泣くことを強要されているみたい。 ■こんな人にオススメ ・メロディックな音楽好きだ ・悲しみに満ちたメロディがあればいい ■主な取り扱い店 ・WEIRD TRUTH ・はるまげ堂 ・GRAVE ■この音源に近いアプローチをとるバンド Abyssmal Sorrow、Arcana Coelestia PR 神聖さの中にノスタルジックなムードが加わった3rdアルバム Ea『Au Ellai』 ┃ロシア? ┃3rdアルバム ┃ジャンル/ゴシック/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2010年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃マイスペース/http://www.myspace.com/EaFuneralDoomMetal 前作からあまり間をあけずにリリースされたので、作品のクオリティに影響していないか心配でしたが、杞憂に終わりました。 ずいぶんと落ち着いた作風になっていて、前作のギンギンに張った気迫は抑え気味。というより元々やんわり聴かせることを目的にしているらしく、音圧も控えめになっている。それにともないメロディも増加。全編でまんべんなく聴くことができ、おまけにノスタルジックな味わいも出てきていて、相変わらず神秘体験しているようなイメージを与える音でありますが、どこか温かみも感じる。もともと、このジャンルにありながら暗黒要素の薄いアプローチをしていましたが、本作ではより淡い光が描き出されています。根暗人に対応した救いの音楽といった印象。聴いていくうちに捻じ曲がった黒い感情が解きほぐされて無くなっていく。 相変わらず曲の展開も上手く、細かいところまで手が入っていて切り替えしが良い。もはや安心のEaブランド。 トラックは3つ収録されてますが、それぞれ同じメロディが使われているので、実質アルバムとおして1曲かと。 【ピックアップ】03.Ea Taesse 冒頭のメロディからして涙腺を刺激してくると同時に、心の淀みが浄化されていくような感覚を覚える。 ■こんな人にオススメ ・根暗だけど前に進みたい ・シンフォニックなサウンドが好き ■主な取り扱い店 ・WEIRD TRUTH ・はるまげ堂 ・GRAVE ■この音源に近いアプローチをとるバンド The Howling Void、COLOSSEUM 神聖さが高まりすぎて、わけのわからないレベルに達した2ndアルバム Ea『II』 ┃ロシア? ┃2ndアルバム ┃ジャンル/ゴシック/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2009年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃マイスペース/http://www.myspace.com/EaFuneralDoomMetal 前作が高い完成度だったため、本作は味のしなくなったガムみたいになるんだろうなと思っていたら甘かったです。 まず音圧からして違い、ズッシリくる重低音がまるで雷のよう。展開がどうこうよりも音そのものの迫力、そこから生まれる風格が伝わってきて、冒頭を聴いただけで本作に対する不安感が跡形もなく吹き飛んでしまいました。尋常でないオーラにはやくも傑作だと確信。 他に変わっている点は、より遅くなったことと、メロディが押さえ気味なこと。ドラムは前作に比べて、ツーバスの連打などの動的なプレイはせず、聴き手に対してスロウな印象を与えることに終始している。それに加えて、メロディの比重が減っているので、体感速度はさらに遅い。ともすれば、バンドによってはマイナスになりがちな変更点があるにもかかわらず、こうも中身が充実しているのは、前作同様、曲の展開のしかたが上手いからか。ゆったりな反復で攻めつつも、ダレそうなギリギリでシンフォニックさを差し込むなどをして、変更を入れるタイミングが絶妙。あと、中盤に鍾乳洞で佇んでいるようなアンビエントのパート、重低音メインで繰り出す、巨大な生物が身じろぎしているようなヘヴィなパートがあったりして、単にアイディアによるところも大きい。 そして、特筆すべきはクライマックス部分。ジワジワとテンションを上げていって、最大限に至ったときにエモーショナルなギターソロが割り込んでくる。予定調和だとわかりつつも鳥肌が止まらないです。 【ピックアップ】01.Untitled ヘヴィなギターがのしかかってきたときのインパクトたるや……。 ■こんな人にオススメ ・根暗だけど前に進みたい ・シンフォニックなサウンドが好き ■主な取り扱い店 ・WEIRD TRUTH ・はるまげ堂 ・GRAVE ■この音源に近いアプローチをとるバンド The Howling Void、COLOSSEUM 吹き零れるほどに神聖さがあふれる正体不明ドゥーム Ea 『Ea Taesse』 ┃出身不明 ┃1stアルバム ┃ジャンル/ゴシック/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2006年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃マイスペース/http://www.myspace.com/EaFuneralDoomMetal 出身地、バンド構成、メンバーの名前にいたるまで、公開していない謎のバンドによる1stアルバム。今現在でも出身地がロシアなのではないかという可能性が上がってきたくらいで、秘密主義を貫きとおしている。また、コンセプトに考古学を掲げており、このことがバンド自身の神秘性も高めている。 音のイメージは考古学をテーマにしているおかげか、かなり神聖さがあふれていて、聴いていると黒い感情が徐々に解きほぐされていく感覚がある。フューネラルドゥームを下地にして曲を作っているけど、陰鬱にさせる要素は盛り込まれていない。 かなりシンフォニックかつメロディアスな作風なのですが、この種のバンドが陥りがちな、メロディ入れすぎの甘ったるい路線になってはいません。それこそ、キーボードが劇的な演出をしたり、要所で、ピアノによる悲しげなメロディが飛び出してくるところがあるものの、過剰な演出にはなっておらず、かなり押し引きに長けている様子。曲展開で聴き手の心を誘導するのがすごく上手く、濃い内容をあっさりと聴かせてしまう力を持っている。そして圧巻なのは、クライマックスの部分。もう十分盛り上がったと思ったところから、もう一段階超えて、さらなる盛り上がりにもっていくくだりが凄い。これには思わず鳥肌がたってしまったほど。 自分自身、ゴシック要素の強いキラキラしたサウンドは若干苦手ではありますが、これは抵抗なく聴けました。 よほどキラキラしたサウンドに拒絶反応がなければ楽しめるかと。 【ピックアップ】03.Ea Taesse このあたりまで来れば、貯めてきたネガティブ要素がカラになっている。 ■こんな人にオススメ ・根暗だけど前に進みたい ・シンフォニックなサウンドが好き ■主な取り扱い店 ・WEIRD TRUTH ・はるまげ堂 ・GRAVE ■この音源に近いアプローチをとるバンド The Howling Void、COLOSSEUM 広大な海に対する畏怖と憧憬が込められた2ndアルバム AHAB『The Divinity of Oceans』 ┃ドイツ ┃2ndアルバム ┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2009年 ┃レーベル/Napalm ┃マイスペース/http://www.myspace.com/ahabdoom 前作で聴かれたダイナミックさは鳴りを潜め、いくぶんか落ち着いた作風になりました。1stを気に入っていた人からすると、戸惑うかもしれませんが、そのかわりメロディが際立っているので人によりけり。とは言いつつも、これまでどおりドゥームデスメタル由来の叩きつけられる重低音リフは、ところどころで使われていて、メリハリがついてます。 そして、本作ではタイトルにもあるように、神秘さが感じられるアプローチが採られており、その種のメロディを用いたり、厳かに歌い上げるパートを多めにしたり、頻繁に語りをはさみこんだり、それこそ海のように、緩やかに表情を変えていきながら描き出されている。 作風はやや変化したものの、あきさせないよう展開を練り上げる手練手管はあいかわらず。フューネラルドゥーム好き以外にもアピールできる可能性のある作品。 【ピックアップ】05.Tombstone Carousal いきなり豪快な始まり。そのまま進むと思ったら、静かで和める場面へと突入。その後、再び重低音リフが襲いくるので、結局は嵐のまえの静けさなわけですが。 ■こんな人にオススメ ・妄想癖がある ・誰もいないところに行きたい ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・diskunion ■この音源に近いアプローチをとるバンド Somnolent、Maiden Voyage まるで耳で聴く映画、臨場感あふれるドイツのフューネラルドゥーム AHAB『The Call of the Wretched Sea』 ┃ドイツ ┃1stアルバム ┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2006年 ┃レーベル/Napalm ┃マイスペース/http://www.myspace.com/ahabdoom 映像喚起力に優れ、聴いていると、潮の香り、波に合わせて上下する船、打ち付ける雨風、――と、次々と脳内にイメージが満ち溢れてきて楽しい。 本作はメルヴィルの「白鯨」を元に世界観を構築していて、自ら“Nautik Funeral Doom”と名乗っているとおり、沈み込むように進むフューネラルドゥームをベースにしたサウンドだけど、要所要所でドゥームデスメタルのダイナミズムを織り込み、遅い中にも緩急をつけようとしている。また、何気にドラムが良い仕事をしていて、金物の使い方が、曲の説得力を地味ながら補強しているように思う。 フルレングスとしては記念すべき1枚目にもかかわらず、キーボードが重なってくるタイミングだったり、エスニックなメロディを使ってくる意外性だったり、細かいところにまで手が行き届いているので、あきさせない工夫は豊富。高い完成度と個性を確立している。 音世界の中で想像力を存分に遊ばせるのが面白いバンド。 【ピックアップ】01.Below the Sun 哀しくも意思の強さを感じさせるメロディアスなパートから、骨太なリフが蹂躙するパートへの移行が素晴らしい。1曲目にもってくるだけあって完成度の高さは随一。11分という長さがあっという間に過ぎる。 ■こんな人にオススメ ・妄想癖がある ・物語性のあるものが好き ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・diskunion ■この音源に近いアプローチをとるバンド Somnolent、Maiden Voyage、Ataraxie 生命無きゆえの静寂、さらにアンビエントの比重が増えた3rdアルバム Nortt『Galgenfrist』 ┃デンマーク ┃3rdアルバム ┃ジャンル/ブラック/アンビエント・フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2007年 ┃レーベル/Avantgarde Music ┃マイスペース/http://www.myspace.com/norttdk 音をたてるのは環境音のみ。生命の音がしない世界。 前作よりもアンビエントの要素が導入され、もはや比重が逆転。結果的に、よりいっそう孤独と静寂が表現されている。 鼓膜に触れるアンビエントの質感は素晴らしく、冷たく濃い空気が、頬を撫で、自分のまわりをゆったりと流れているの想像させ、まるでジャケのような霧に包まれた樹海へと分け入り、当てもなく彷徨っている気分になってくる。生命の息使い、暖かさを思わせる表現は排され、存在するのは死人の如く奥へ奥へと進み、人々のコミュニティから遠ざかる自分だけ。相変わらずイメージの喚起力は高いです。 本作もメロディアスなアプローチはあるものの、遠くから聴こえてくるような音処理がなされていて、押し付けがましくなく、ジワジワと身に入ってくる。あと、悲観的ではありますが、夢の中にいるように、現実感が伴わないのも良い。 【ピックアップ】07.Hjemsogt この世界の最深部。心地よい静寂。何も存在しないということは、ストレスの素となる人間もいないということだから。 ■こんな人にオススメ ・妄想癖がある ・誰もいないところに行きたい ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・GRAVE ・T.H.A. ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド Tyranny、Funerary Dirge、Torture Wheel Copyright © [ GARBOLOGY ] All Rights Reserved. http://garbology.en-grey.com/ |