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フューネラルドゥーム追っかけブログ。

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終わりなき漆黒の地下道を進む、CATACOMBSのEP再発盤

CATACOMBS『Echoes Through the Catacombs』
┃アメリカ(アリゾナ)
┃EP
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2007年(2003年)
┃レーベル/Solitude Productions
┃マイスペース/http://www.myspace.com/catacombsfanpage

 本編2曲収録、トータル約30分のEPの再発盤。
 音質がチープだったHierophantから結構グレードアップしていて、クリーンギターが埋もれていない。まだまだメジャー感とは程遠い音ですが、このジャンルに馴染んでいる人なら許容範囲だと思う。
 内容はHierophantから引き継いだ、醜悪に彩られた世界のイメージをさらに推し進めていて、さながらダークファンタジーのサウンドトラックかのよう。音質アップにともない、惹きこむ力も増していて、光が一切届かない広大な地下ダンジョン内を、グロテスクなクリーチャーに怯えながら、進んでいくさまを想像できる。救いを示唆する展開はなく、彷徨い、疲弊し、力尽きる様子しか脳内に浮かばない。
 ボーナストラックとしてリマスタリングバージョンを収録していますが、あまり違いがないので、アルバムの流れを損なう意味でも余計だったと思う。

【ピックアップ】01.Consigned To Flames of Woe
 薄暗い地下ダンジョンを不安を抱えながら進むような始まり。中盤では踊るようなギターメロディが入るものの、禍々しさは変わらず。

■こんな人にオススメ
・ここではない醜悪な世界を覗いてみたい
・カルトなバンドに惹かれる

■主な取り扱い店
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Hierophant、Evoken、HYPONIC
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広がる淀んだ世界、フューネラルドゥーム黎明期の独りバンド

Hierophant『The Tome』
┃アメリカ(ニュージャージー)
┃コンピレーション
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2007年(2003年)
┃レーベル/Solitude Productions 

 94年から活動を開始。このフューネラルドゥームシーンにおいて意外に古参であるXathagorra Mlandrothによって、94年~02年に作成された楽曲を1枚にまとめたコンピレーション。
 のちにCATACOMBSという音楽性を継いだバンドを立ち上げ、今現在2枚音源をリリースしていますが、このあたりをよく聴く人だと、Hierophantは知らなくてもこちらの方は耳にしたことがある人は多いかと。
 今にも止まりそうなテンポで描き出すのは、禍々しき異界。この手のバンドにありがちな悲哀なメロディーはまとわず、どこまでも異形の生物が蠢く光景が続いていく。情景描写を中心としたアプローチをとり、淀んだ音世界に浸ることができる。
 CATACOMBSに比べれば「Forever Dying」を筆頭にややキャッチーで耳残りのよい部分もあり聴きやすい。しかし、時期が時期だけに音質は悪く、重低音ギターの音がジリジリとしたノイズを含んでいて全体的にチープに聴こえる。いかにも地下バンドな雰囲気があるので味と言えば味かも。

【ピックアップ】02.Where No Light Hath Shone
 あちらの世界から手招きしているようなギターメロディが印象的。とりわけ重い声ではないが、グロウルが非人間的で巨大な怪物を想起させる。

■こんな人にオススメ
・ここではない醜悪な世界を覗いてみたい
・カルトなバンドに惹かれる

■主な取り扱い店
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
CATACOMBS、Evoken、HYPONIC


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高い再現力を持ったSKEPTICISMフォロワーによる1stアルバム

PROFETUS『Coronation of the Black Sun』
┃フィンランド
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2009年
┃レーベル/RUSTY CROWBAR
┃マイスペース/http://www.myspace.com/profetus

 もはや別バンドかと思うくらい垢抜けていて、SKEPTICISMのアルバムと言われて渡されても、思わず信じてしまいそうなほど再現度が高い。DEMOで気になっていたキーボードもしっかり表に出ていて神聖さを加えている。そして、音の反響処理もしっかり行い、空間を演出。より牽引力に優れ、聴き手の意識を異世界へと誘う。
 SKEPTICISM由来である、キーボードが曲を引っ張り、展開を支配するタイプは結構見られるようになりましたが、曲が与えるニュアンスまでもトレースしたタイプはいそうでいなかった。どこかの遺跡を彷徨っているような描写なんてモロ。感情を刺激してくるメロディは導入せず、ひたすら音世界を紡いでいく。ただでさえ聴いている人が少ないジャンルにあって、さらにふるいをかけるマニアック路線までも継いでいて、いかに本気かがわかる。「似ている」とメンバーに言ったら、褒め言葉として捉えられそう。
 好きという思いが強すぎて、気がついたらバンドを組み、止まぬ心のおもむくままに、ついには音源までも作ってしまったのかもしれない。ある対象を好きになると、同一化したい願望が芽生えると言いますし。
 SKEPTICISMは好きだけど、リリーススパンの長さが気になる人にとって、その穴を埋める良い存在の登場かと。

【ピックアップ】04.Blood of Saturn
 アルバム中、もっともキャッチーと言える曲。やわらかな光を感じ、生きることを肯定されているようにも聴こえる。

■こんな人にオススメ
・SKEPTICISM好き
・キーボード主体のバンドが好み

■主な取り扱い店
・WEIRD TRUTH
・GRAVE
・はるまげ堂

■この音源に近いアプローチをとるバンド
SKEPTICISM、Wijlen Wij


Saturnine.jpg

試行錯誤のあとが見えるPROFETUSのDEMO音源

PROFETUS『Saturnine』
┃フィンランド
┃DEMO
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2007年
┃レーベル/self release
┃マイスペース/http://www.myspace.com/profetus

 200本限定。テープフォーマットによるDEMO音源。ちなみに自分が購入したナンバーは036でした。
 次のフルレングスにて大幅に垢抜けるPROFETUSのDEMOですが、この頃から、楽器編成、曲の作りにあきたらず、雰囲気までもコピーする重度のSKEPTICISM大好きっぷりがうかがえます。しかし音のバランスが悪く、肝心のオルガンが奥に引っ込んでいるので、印象としては無骨。音の反響処理もイマイチ。それこそ世界観に引き込むのが上手かった次作と比べると、本作はまだまだハリボテ。ダンボールで作ったセットのよう。
 残念ながらDEMOの域を超えてはいないので、PROFETUSそのものを好きになった人でないと薦められません。



【ピックアップ】01.The Skull of Silence
 後にフルにて、完全版として生まれ変わり収録される曲。そのため比較すると成長ぶりがわかりやすくおもしろい。
 ちなみに曲名も変化しています。「The Skull of Silence」→「The Eye of Phosphoros」

■こんな人にオススメ
・PROFETUS好き

■主な取り扱い店
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
SKEPTICISM、Wijlen Wij


Intaglio.jpg

ゆったりと無力感に苛まれるロシアのフューネラルドゥーム

Intaglio『Intaglio』
┃ロシア
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2005年
┃レーベル/Solitude Productions

 思うに、虚脱感とか無力感の表現において随一のバンドかと。とにかく聴き手のやる気を徹底的に削いでくる。
 ドラムの手数は少なく最低限に抑えられ、ギターの重さも控えめ。音と音の隙間がかなりあり、この手のジャンルでも特にスロウな部類に入る。ヴォーカルは上手くはないですが、このグロウルのなりそこないのような掠れた声が、逆に虚無感を演出する結果になっていてプラスに働いている。
 メロディも控えめで、ポツポツと鳴らされひたすら地味。クライマックスで劇的なことをして、憑き物を落としたりすることもしない。まるで、喜びのないモノクロな人生がどこまでも続いていくことを示唆しているようで、感情が磨り減っていくのを感じる。この世は辛いことばかりだから無感情に日々を消化することを勧めているかの如き作品。ある意味危険。



【ピックアップ】04.Wind Of Autumn
 最終曲。イメージできる光景は変わらずモノトーン。ヴォーカルが力なき声で叫ぶが、苦痛を訴える余力すら残っていない。神経が枯れ果てていく。

■こんな人にオススメ
・自分に自信がない
・もう疲れた

■主な取り扱い店
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
REIDO、Funerary Dirge


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深まった夜のなかを彷徨うようなムードを打ち出す2ndアルバム

ASUNDER『Works Will Come Undone』
┃アメリカ(オークランド)
┃2ndアルバム
┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2006年
┃レーベル/Profound Lore
┃マイスペース/http://www.myspace.com/totheendofdays

 チェロ担当が脱退し、一応はゲストという形で導入されてはいますが、水面下でサウンドを支えるようなアプローチが多いので、前作のように目立った使われ方は見られなくなりました。おかげで、もともと目立っていた重低音ギターがさらに際立つように。それにともない、悲壮な響きのなかにも、おぼろげな明かりがあった作風から変化。陰鬱なムードが強く漂うようになっている。前作が夕方とするなら本作は深夜といったところ。しかも人里離れた場所。特に雨が降る夜に聴きたくなります。
 2曲72分なのですが、2曲目「Rite of Finality」の23分以降はドローンが流れる余韻部分なので、実質は約45分。それでも長いけど。個人的に前作のように余韻部分は曲を分けて欲しかった。iPodに入れるとき幅取るので。

【ピックアップ】02.Rite of Finality
 ゆったりと鳴らされる冷め切ったギター、憂いをたっぷり含み空気を振るわせるチェロによって、叙述性が徐々に徐々に濃厚になっていく。そこに今にもバラバラに散ってしまいそうな悲痛なギターソロが響く。その後、一転して押し殺すようにへヴィな展開へ。前作を思わせる自然信仰さも持ち合わせている曲。
 諦観なスタンスを持ちながら、思わずズルリと感情が表に出てくるのがなんとも言えない。
 あと、どうでもいいけどフューネラルドゥームの中でも特にお気に入りの曲だったりする。それこそiPodに入れて持ち歩くくらいに。

■こんな人にオススメ
・自然が好き
・意欲的なバンドに惹かれる

■主な取り扱い店
・GRAVE
・はるまげ堂
・T.H.A.

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Mournful Congregation、Somnolent


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チェロを取り入れ、夕日に染まった草原に佇むような雰囲気を形作るドゥーム

ASUNDER『A Clarion Call』
┃アメリカ(オークランド)
┃1stアルバム
┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2004年
┃レーベル/LIFE IS ABUSE
┃マイスペース/http://www.myspace.com/totheendofdays

 のどかな農村を想起させる導入からして、他のバンドと雰囲気を異にしていることがわかる。チェロを大胆に取り入れるなど、かなり意欲的。もとより、フューネラルドゥームを演奏をするためというよりも、好きにサウンドを組み立てていったら結果的に近づいてしまったタイプ。
 ドラムの手数も多く、重低音ギターがドゥームメタルらしいヘヴィさで、ガツガツした動きをするおかげで、遅いわりには活動的な印象を与える。ときおり顔を出す、情感を搾り出すように響くメロディも対比がとれていて良い。
 特筆すべきは、先に書いたとおりチェロの存在。音色そのものの特異性あり、単純に音が増えることによる豊かさのアップあり、大自然の中を佇むような雰囲気作りに貢献ありと、このバンドにかなりのものをもたらしている。
 薄暗さはありますが、どうしようもない絶望さはないので、聴きやすいです。

【ピックアップ】01.Twilight Amaranthine
 なんとも壮大。悲観的になった魂を自然へと帰しているかのよう。諦観したまま消え入るようなラストがいい。

■こんな人にオススメ
・自然が好き
・意欲的なバンドに惹かれる

■主な取り扱い店
・GRAVE

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Mournful Congregation、Somnolent





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