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フューネラルドゥーム追っかけブログ。

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冷たい空気が流れる、ゴシックホラー的フューネラルドゥーム

Comatose Vigil 『Not a Gleam of Hope』
┃ロシア
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2005年
┃レーベル/Marche Funebre Productions
┃マイスペース/
http://www.myspace.com/comatosevigilofficial

 SKEPTICISMのように、空間に奥行きを与えるキーボードが、サウンドを牽引していくタイプなのですが、音のトーンが脅迫してくるような過剰な鳴らせ方をするので、妙な緊迫感があり、落ち着きとは無縁な世界観が連なる。ともすればゴシック的な煌びやかさが生まれそうな路線にもかかわらず、神々しさとは無縁な、冷たく、ホラー的なイメージをひたすら展開。温かみを与える要素は排除され、冷徹で無慈悲なアプローチが最後まで徹底して行なわれる。
 途中にドラマティックなパートを導入することで、鈍足のなかにもメリハリをつけようとしていますが、とりわけ、変に盛り上げすぎないのが良い点。あくまでアクセントとしてしっかり機能させ、雰囲気モノの味を壊さずに惹きこむ工夫を凝らしている。逆に言えば、展開に気を配るといった面があるにせよ、ドラムも最低限のことしかしないムード重視の作風であることには変わりません。そこだけ注意。

【ピックアップ】03.Mirrors Of Despair
 珍しくギターのメロディメインで進む曲。冷徹さも控えめになっているので、アルバムの緩和剤な役割を果たす。

■こんな人にオススメ
・ムード重視の作品に惹かれる
・ゴシックホラー的な世界観が好み

■主な取り扱い店
・GRAVE
・はるまげ堂
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
COLOSSEUM、Abstract Spirit
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多数のブラックメタルバンドに関わるMikko Aspaによるフューネラルドゥーム作

Stabat Mater『Stabat Mater』
┃フィンランド
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2009年
┃レーベル/Northern Heritage
┃マイスペース/http://www.myspace.com/stabatmaterdoom

 DEATHSPELL OMEGA、CLANDESTINE BLAZEなどでよく名前を目にするMikko Aspaによるバンド。
 スロウに進むフューネラルドゥームをやっているものの、重さを生かして踏み鳴らすドゥームメタルらしい要素を含み、ミドルテンポで迫ってきたり、それに合わせてツーバス連打してきたりで、結構ダイナミックなアプローチがある。メロディックさはほんの少ししか入っていないので、重低音のうねりそのものを楽しめる人向け。
 Mikko Aspa関連作らしい宗教色ももちろん加味。モノクロ映画を無音声で観ているようなレトロ感と非現実感が、このサウンドに個性を与えている。
 全体を見るとありがちなタイプに聴こえますが、細部を見るほど、類似のバンドが挙げづらくなる作品。

【ピックアップ】05.Stabat Mater
 他の曲と違っていきなりメロウ。淡々と呻くヴォーカルの後ろでは、苦痛に悲鳴を上げているようなギターがいるため、痛みを押し殺しているかのように聴こえる。

■こんな人にオススメ
・重低音が好き
・メロディ濃度は薄目がいい

■主な取り扱い店
・diskunion
・GRAVE
・はるまげ堂

■この音源に近いアプローチをとるバンド
My Shameful、Ego Depths


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無限に広がる暗黒空間をゆったりと漂流するような1stアルバム

TYRANNY『Tides of Awakening』
┃フィンランド
┃1stアルバム
┃ジャンル/アンビエント・フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2005年
┃レーベル/Firedoom
┃マイスペース/http://www.myspace.com/tyrannydoom

 荒涼とした世界を、冷めた目線で永遠と映し出していくスタイルそのままに、よりイメージできるスケール感がアップ。前作が荒廃した大地だとするなら、本作は宇宙空間を想起させる内容。
 EPではギリギリ、絶望感からくる迷いのようなものを感じましたが、今回は完全に向こう側へと逝ってしまっており、中東を思わせるメロディを導入してくることもあって、陰鬱さは少量しか含まれていない。神秘的な面も増えているものの、間違っても心が洗われるようなことはなく、安易に近づきがたい禁忌感があり、人知を超えた歪な存在と邂逅しているかのよう。巨大な大陸級の怪物を思わせるグロウルもそれに拍車をかけている。
 本作も妄想の種にすること以外に、聴き方のない作品。

【ピックアップ】05.Entreaties to the Primaeval Chaos
 ダークアンビエントを元に、メタルパーカッションらしき金属音が響く。遠くから叫び声、うめき声。崩壊した世界を前に呆然とすることしかできない。

■こんな人にオススメ
・荒涼とした世界を覗いてみたい
・妄想好き

■主な取り扱い店
・AMAZON
・diskunion

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Torture Wheel、The Ethereal、CATACOMBS


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フィンランドのバンドによる、荒涼とした景色しか見えない世界紀行

TYRANNY『Bleack Vistae』
┃フィンランド
┃EP
┃ジャンル/アンビエント・フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2004年
┃レーベル/Firebox
┃マイスペース/http://www.myspace.com/tyrannydoom

 3曲44分というボリュームが収められていますが、この程度の収録時間ではこの界隈にあってフルではなく、EPという扱い。それでいて、アンビエント色を盛り込んだ起伏の少ないサウンドを展開しているので、特に人を選ぶバンドと言える。反復されるギターによるメロディは、情感に訴えるタイプでもなく、過度に臓腑を抉る絶望感もなく、幻惑するように空気を震わせて、虚空に消えていく。
 非常にゆったりと進んでいくが、時間の流れが減速する錯覚が生まれるほどに遅い。それによってスローモーションの如きイメージを与えつつ、ただ、なにもかもが滅び去った世界を巡るだけ。壊れた景色を反芻しながら、見入ることしかできない。
 音を源泉にして、空想で遊びたい人限定でオススメ。淡白だけど、映像喚起力は高い。

【ピックアップ】02.The Leaden Stream
 捻れるように響くギターが非人間的で、無感情。執拗に繰り返されるので、やや狂気を感じる。

■こんな人にオススメ
・荒涼とした世界を覗いてみたい
・妄想好き

■主な取り扱い店
・diskunion

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Torture Wheel、The Ethereal、CATACOMBS


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忍び寄る破滅に不安を抱えながら立ち尽くす、ベラルーシのドゥーム

REIDO『F:\all』
┃ベラルーシ
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2006年
┃レーベル/Solitude Productions
┃マイスペース/http://www.myspace.com/reidosystemcom

 ジャケに煙を上げる工場と、あいだから高く伸びる煙突が描き出されている。ブックレット内にも寂れた施設のような場所にメンバーが佇む様子が載っており、おそらく環境問題がテーマ。ベラルーシと言えば、チェルノブイリ原発事故の被爆国なので、環境に対して意識が強いのかもしれない。
 現実感がなく、ぼんやりとしたアンビエントから幕をあける本作は、重量感たっぷりに磨り潰すギターの存在を筆頭に、掠れた声で力なく呻くヴォーカル、一音一音印象つけるように叩かれるドラムなどによって構成され、なによりこの手の音楽としては珍しくベースが目立ち、図太い低音を響かせている。
 これらによって形作られるサウンドは、どこか機械的で、人の体温を排した感触を持ち、極力、感情的なアプローチを採らず、先走りしたくなる気持ちを抑えながら進む。忍び寄る破滅に対して、どうすることもできないことに焦る思いと、どのようなことをやっても無駄と言いたげな、諦観のはざまで揺れているかのようで、無力感に苛まれるムードが色濃い。
 フューネラルドゥームとしては異色の部類。これも、やりたい音楽を演奏したら、結果的に接近してしまったタイプだと思う。

【ピックアップ】01.Zero Level Activity
 底なき空虚を覗き込む導入部。ビデオクリップが収録されていて、瓦解した廃墟をひたすら映す内容となっている。

■こんな人にオススメ
・人間なんてちっぽけな存在だと思う
・廃墟に惹かれる

■主な取り扱い店
・WEIRD TRUTH
・GRAVE

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Stabat Mater、POGOST


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どこまでも続いていく醜悪な世界、CATACOMBSの1stアルバム

CATACOMBS『In the Depths of R'lyeh』
┃アメリカ(アリゾナ)
┃1stアルバム
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2006年
┃レーベル/Moribund
┃マイスペース/http://www.myspace.com/catacombsfanpage

 魔性を帯びたサウンド作りを得意とするXathagorra Mlandrothですが、ここにきてさらに磨きがかかっています。ズリズリと這う重低音を下地に、スロウに伸びゆくクリーンギターの響きをのせて、本作ではさらに遅く、ゆったりと聴き手の精神に塗りこむように進行していく。おまけに、フルレングスとなれば同時に収録時間も増えるのはあたりまえで、72分間という、より深い時間を、闇に浸すことを覚悟しないといけない。
 メロディを担うギターの音色そのものはクリーンで綺麗なものの、弾いているもの自体が奇怪なため、より不気味な印象に。人知を超えた存在に対する畏怖も感じる。
 本作品をもって独自の路線を極めたと言ってもいい。しかし、人を寄せ付けない面も大幅に強化しているので、鬱屈を抱えた根暗人のみが、無数の醜悪な生物が徘徊する、荒涼とした世界に放り込まれ、その空間で疑似体験するなり、同化したりしてみればいいと思う。
 個人的に最後まで聴き終わったあと、なぜか安堵感が訪れます。どちらかというと悪夢からさめたときの感覚に近い。

【ピックアップ】05.Fallen into Shadow
 ここまでくれば感覚が麻痺し、日常の空気を忘れ、エンドレスに続く張り詰めた雰囲気にのまれる。

■こんな人にオススメ
・ここではない醜悪な世界を覗いてみたい
・カルトなバンドに惹かれる

■主な取り扱い店
・GRAVE
・はるまげ堂
・AMAZON

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Hierophant、Evoken、HYPONIC


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終わりなき漆黒の地下道を進む、CATACOMBSのEP再発盤

CATACOMBS『Echoes Through the Catacombs』
┃アメリカ(アリゾナ)
┃EP
┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム
┃リリース/2007年(2003年)
┃レーベル/Solitude Productions
┃マイスペース/http://www.myspace.com/catacombsfanpage

 本編2曲収録、トータル約30分のEPの再発盤。
 音質がチープだったHierophantから結構グレードアップしていて、クリーンギターが埋もれていない。まだまだメジャー感とは程遠い音ですが、このジャンルに馴染んでいる人なら許容範囲だと思う。
 内容はHierophantから引き継いだ、醜悪に彩られた世界のイメージをさらに推し進めていて、さながらダークファンタジーのサウンドトラックかのよう。音質アップにともない、惹きこむ力も増していて、光が一切届かない広大な地下ダンジョン内を、グロテスクなクリーチャーに怯えながら、進んでいくさまを想像できる。救いを示唆する展開はなく、彷徨い、疲弊し、力尽きる様子しか脳内に浮かばない。
 ボーナストラックとしてリマスタリングバージョンを収録していますが、あまり違いがないので、アルバムの流れを損なう意味でも余計だったと思う。

【ピックアップ】01.Consigned To Flames of Woe
 薄暗い地下ダンジョンを不安を抱えながら進むような始まり。中盤では踊るようなギターメロディが入るものの、禍々しさは変わらず。

■こんな人にオススメ
・ここではない醜悪な世界を覗いてみたい
・カルトなバンドに惹かれる

■主な取り扱い店
・GRAVE
・WEIRD TRUTH

■この音源に近いアプローチをとるバンド
Hierophant、Evoken、HYPONIC





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