SKEPTICISM『Stormcrowfleet』 THERGOTHONと並んでフューネラルドゥームの最重要バンドでありますが、現在進行形で活動を続けているにもかかわらず、レビューの数があまり見られないのは、リスナーに対する色目がまるでない作風ゆえなのか。とにかくこの周辺を探るリスナーに需要があるエモーショナルな部分は入れず、どこかの遺跡で佇んでいるような雰囲気や、暗黒世界を何の感慨を持たず旅するような描写ばかり繰り出し、カタルシスとは無縁な曲ばかり作ります。思うに、この人たちは自分の暗黒面と戦わずにあるがままに受け入れたタイプなのでしょう。全体的にすごく落ち着いてます。それが人によっては淡白に聞こえてしまうのかもしれません。 SKEPTICISMと言えば、やはりキーボード(オルガン)の存在。THERGOTHONでもキーボードは使われていますが、あくまで味付け程度。曲の主導権を握るほどに前面に出てくるのはこのバンドの特色の1つであり、フューネラルドゥーム界に6割ほどいるキーボード主体のバンドや、最近多いアンビエントに接近したバンドは直接的、または間接的な影響下にあって、本家は地味な存在でありながらも、このジャンルにもたらしたものは結構大きいです。 本作の話にフォーカスを当てますが、上で書いた独特のスタイルは1stにして完成系に達しています。ですが、これまでのカタログのなかで、音質の悪さも手伝ってもっとも取っ付きにくい作品、身も蓋もない言い方をしてしまえば特に地味な作品となっていますので、興味がある人は他のアルバムから入ったほうがよいと思われます。 【ピックアップ】02.Pouring ■主な取り扱い店 ■この音源に近いアプローチをとるバンド PR ※ Comment
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