フューネラルドゥーム追っかけブログ。
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広がる淀んだ世界、フューネラルドゥーム黎明期の独りバンド Hierophant『The Tome』 ┃アメリカ(ニュージャージー) ┃コンピレーション ┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2007年(2003年) ┃レーベル/Solitude Productions 94年から活動を開始。このフューネラルドゥームシーンにおいて意外に古参であるXathagorra Mlandrothによって、94年~02年に作成された楽曲を1枚にまとめたコンピレーション。 のちにCATACOMBSという音楽性を継いだバンドを立ち上げ、今現在2枚音源をリリースしていますが、このあたりをよく聴く人だと、Hierophantは知らなくてもこちらの方は耳にしたことがある人は多いかと。 今にも止まりそうなテンポで描き出すのは、禍々しき異界。この手のバンドにありがちな悲哀なメロディーはまとわず、どこまでも異形の生物が蠢く光景が続いていく。情景描写を中心としたアプローチをとり、淀んだ音世界に浸ることができる。 CATACOMBSに比べれば「Forever Dying」を筆頭にややキャッチーで耳残りのよい部分もあり聴きやすい。しかし、時期が時期だけに音質は悪く、重低音ギターの音がジリジリとしたノイズを含んでいて全体的にチープに聴こえる。いかにも地下バンドな雰囲気があるので味と言えば味かも。 【ピックアップ】02.Where No Light Hath Shone あちらの世界から手招きしているようなギターメロディが印象的。とりわけ重い声ではないが、グロウルが非人間的で巨大な怪物を想起させる。 ■こんな人にオススメ ・ここではない醜悪な世界を覗いてみたい ・カルトなバンドに惹かれる ■主な取り扱い店 ・GRAVE ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド CATACOMBS、Evoken、HYPONIC PR 高い再現力を持ったSKEPTICISMフォロワーによる1stアルバム PROFETUS『Coronation of the Black Sun』 ┃フィンランド ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2009年 ┃レーベル/RUSTY CROWBAR ┃マイスペース/http://www.myspace.com/profetus もはや別バンドかと思うくらい垢抜けていて、SKEPTICISMのアルバムと言われて渡されても、思わず信じてしまいそうなほど再現度が高い。DEMOで気になっていたキーボードもしっかり表に出ていて神聖さを加えている。そして、音の反響処理もしっかり行い、空間を演出。より牽引力に優れ、聴き手の意識を異世界へと誘う。 SKEPTICISM由来である、キーボードが曲を引っ張り、展開を支配するタイプは結構見られるようになりましたが、曲が与えるニュアンスまでもトレースしたタイプはいそうでいなかった。どこかの遺跡を彷徨っているような描写なんてモロ。感情を刺激してくるメロディは導入せず、ひたすら音世界を紡いでいく。ただでさえ聴いている人が少ないジャンルにあって、さらにふるいをかけるマニアック路線までも継いでいて、いかに本気かがわかる。「似ている」とメンバーに言ったら、褒め言葉として捉えられそう。 好きという思いが強すぎて、気がついたらバンドを組み、止まぬ心のおもむくままに、ついには音源までも作ってしまったのかもしれない。ある対象を好きになると、同一化したい願望が芽生えると言いますし。 SKEPTICISMは好きだけど、リリーススパンの長さが気になる人にとって、その穴を埋める良い存在の登場かと。 【ピックアップ】04.Blood of Saturn アルバム中、もっともキャッチーと言える曲。やわらかな光を感じ、生きることを肯定されているようにも聴こえる。 ■こんな人にオススメ ・SKEPTICISM好き ・キーボード主体のバンドが好み ■主な取り扱い店 ・WEIRD TRUTH ・GRAVE ・はるまげ堂 ■この音源に近いアプローチをとるバンド SKEPTICISM、Wijlen Wij 試行錯誤のあとが見えるPROFETUSのDEMO音源 PROFETUS『Saturnine』 ┃フィンランド ┃DEMO ┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2007年 ┃レーベル/self release ┃マイスペース/http://www.myspace.com/profetus 200本限定。テープフォーマットによるDEMO音源。ちなみに自分が購入したナンバーは036でした。 次のフルレングスにて大幅に垢抜けるPROFETUSのDEMOですが、この頃から、楽器編成、曲の作りにあきたらず、雰囲気までもコピーする重度のSKEPTICISM大好きっぷりがうかがえます。しかし音のバランスが悪く、肝心のオルガンが奥に引っ込んでいるので、印象としては無骨。音の反響処理もイマイチ。それこそ世界観に引き込むのが上手かった次作と比べると、本作はまだまだハリボテ。ダンボールで作ったセットのよう。 残念ながらDEMOの域を超えてはいないので、PROFETUSそのものを好きになった人でないと薦められません。 【ピックアップ】01.The Skull of Silence 後にフルにて、完全版として生まれ変わり収録される曲。そのため比較すると成長ぶりがわかりやすくおもしろい。 ちなみに曲名も変化しています。「The Skull of Silence」→「The Eye of Phosphoros」 ■こんな人にオススメ ・PROFETUS好き ■主な取り扱い店 ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド SKEPTICISM、Wijlen Wij 近隣のジャンルを盛り込み、勇猛果敢に突撃するメロディックデスメタル Torchbearer『Warnaments』 ┃スウェーデン ┃2ndアルバム ┃ジャンル/メロディック・デスメタル ┃リリース/2006年 ┃レーベル/Regain ┃マイスペース/http://www.myspace.com/officialtorchbearer メロディックデスメタルを基調にして、ブラックメタルやデスラッシュなどの要素を盛り込んだスタイルをとっていますが、激しさの中にメロディを混ぜ込むタイプが好きな人にとって、気に入る路線であることには変わりなし。もともとファン層が被っている部分もあるジャンルなので、違和感なくパーツとして組み込み曲を展開していく。ブラストを絡めて突撃してくる率も高く、メロデスの有名所と比べるとやや辛口。 多数のプロジェクトを抱えるChristian Alvestamが在籍していることでも有名なバンドでありますが、こちらではギターに徹していて、バッキングヴォーカルとして時折グロウルを使ってくる程度。彼の美醜を使い分けた声は、このアルバムでは拝めないものの、クリーンヴォイスが出てきそうで出てこないのが逆に新鮮だったり。 メロデスの定型から少し外したことをしつつも、押さえるツボはしっかり押さえている良盤かと。 【ピックアップ】01.Dark Clouds Gathering 広く周りを見渡すような疾走感と開放感。勇壮な切り込み方に闘争心を刺激される。 ■こんな人にオススメ ・メロデス好き ・少し激しめがちょうどいい ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・diskunion ■この音源に近いアプローチをとるバンド God Dethroned、The Black Dahlia Murder 幻想的な空間の中でゆったりと過ごす、フランスのゴシック・アンビエント Artesia『Hilvern』 ┃フランス ┃1stアルバム ┃ジャンル/ゴシック・アンビエント ┃リリース/2006年 ┃レーベル/Prikosnovenie ┃マイスペース/http://www.myspace.com/artesia1983 Dark Sanctuaryを彷彿とさせるゴシックのテイストを刷り込んだアンビエントをやっていて、スタートボタンを押した瞬間、まさしくジャケのような、冷えた空気が満ちた森の中に意識を連れていかれる。 シンフォニックに空間を演出するキーボードと、艶やかなヴァイオリンによって構成されるこのサウンドは、非常に綺麗なアプローチをとり、陰鬱なイメージはあまり見られない。ヴォーカルはいるものの、雰囲気重視の作風のため、非常にゆったりと声を出して歌モノにはせずに、あくまでファンタジックな世界観に花を添える役割に徹している。 この手のジャンルにありがちな1本調子さはありますが、そのかわり突然な展開で雰囲気を壊さないので、安心して幽玄な音に浸ることができます。現実逃避先として最適。 【ピックアップ】02.lautre chemin 大仰でアルバムのなかで珍しくインパクトのある曲。天使のような歌声に耽美なヴァイオリンが、ややメルヘンチック。 ■こんな人にオススメ ・女性の声に癒されたい ・現実に疲れた ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・ザビエル・レコード ■この音源に近いアプローチをとるバンド Dark Santuary、DARGAARD GARBOLOGYはフューネラルドゥームを中心にフォローしていくブログです。 レビュー内容はもちろん主観ですので、話半分くらいでOK。 これからもまったり書いていきます。 ゆったりと無力感に苛まれるロシアのフューネラルドゥーム Intaglio『Intaglio』 ┃ロシア ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2005年 ┃レーベル/Solitude Productions 思うに、虚脱感とか無力感の表現において随一のバンドかと。とにかく聴き手のやる気を徹底的に削いでくる。 ドラムの手数は少なく最低限に抑えられ、ギターの重さも控えめ。音と音の隙間がかなりあり、この手のジャンルでも特にスロウな部類に入る。ヴォーカルは上手くはないですが、このグロウルのなりそこないのような掠れた声が、逆に虚無感を演出する結果になっていてプラスに働いている。 メロディも控えめで、ポツポツと鳴らされひたすら地味。クライマックスで劇的なことをして、憑き物を落としたりすることもしない。まるで、喜びのないモノクロな人生がどこまでも続いていくことを示唆しているようで、感情が磨り減っていくのを感じる。この世は辛いことばかりだから無感情に日々を消化することを勧めているかの如き作品。ある意味危険。 【ピックアップ】04.Wind Of Autumn 最終曲。イメージできる光景は変わらずモノトーン。ヴォーカルが力なき声で叫ぶが、苦痛を訴える余力すら残っていない。神経が枯れ果てていく。 ■こんな人にオススメ ・自分に自信がない ・もう疲れた ■主な取り扱い店 ・GRAVE ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド REIDO、Funerary Dirge Copyright © [ GARBOLOGY ] All Rights Reserved. http://garbology.en-grey.com/ |