フューネラルドゥーム追っかけブログ。
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フィンランドのドゥームデスメタル変異体、1stアルバム SWALLOWED 『Lunarterial』 ┃フィンランド ┃1stアルバム ┃ジャンル/ドゥームデスメタル ┃リリース/2014年 ┃レーベル/Dark Descent Records ┃バンドキャンプ/ http://swallowed.bandcamp.com/ 待望の1stアルバム。全6曲53分。 EPのアートワークは死肉の塊でしたが、本作ではうってかわって邪神が睨みをきかせるものになりました。一瞬、路線を変えたのかと思いましたが、内容は2010年のEPからの地続き。死体を組み合わせたアンデッドモンスターの如く、ドゥームデスメタルを一度解体して、グチャグチャに繋ぎ合わせたような作風は相変わらず。確かにジャケ通りの「人知を超えた存在」への畏怖感はあるものの、やっぱり地獄よりも、仄暗い路地を這い回っている姿が想像しやすいです。強大さではなく、身近な不気味さのほうが色濃い。 嫌というほど「異形」を脳裏に叩きつけてくるスタイルゆえに、スタンダードなドゥームデスメタルを期待して聴くと展開についていけないと思います。#6に25分を超える曲が控えていることもあって、敷居の高さはEPを軽く上回るでしょう。ただ、錯乱するままに、極端な躁鬱の渦に巻き込まれる感覚は唯一無二であることには変わりありません。怖いもの見たさ、ならぬ怖いもの聴きたさで触れてみてはいかがでしょうか。 【ピックアップ】06.Libations 「胃に収まればどうせ一緒だろ?」と言われ、ハンバーグケーキラーメンetc.を混合した物体を出されたような気分になる曲。 ■こんな人にオススメ ・わけのわからない凄み大好き ・変り種に目がない ■主な入手方法 ・AMAZON ・RECORD BOY ■この音源に近いアプローチをとるバンド Grave Upheaval、KHANATE PR インパクト絶大なブチかましスラッジ ┃Relic Point 『VIXI』 ┃ロシア ┃1stアルバム ┃ジャンル/スラッジ/ドゥーム ┃リリース/2014年 ┃レーベル/Self release ┃バンドキャンプ/ http://relicpoint.bandcamp.com/ ロシアのスラッジ/ドゥームバンドによる1stアルバム。全10曲58分。 一聴してわかるとおり、そこらへんのスラッジバンドとは地の力からして違います。どれだけリスナーを威圧したいんだと言わんばかりな音の応酬に、感心を通り越して思わず一瞬呆れ果てました。気合の入りっぷりが尋常ではなく、一音聴いただけで目が覚めます。音作りは今風な硬質な感じで、グシャっと潰れてノイズを撒き散らさないあたりは、スラッジとして賛否が分かれそうではあります。Black Sheep Wallあたりと同じく、へヴィロック、モダンへヴィネス周辺を聴いて育った人向けのスラッジといったところでしょうか。 大きなインパクトを与える音源のよくある欠点なのですが、残念ながら本作もやはり中盤あたりでどうしてもダレてきます。一応、ポストメタル風に叙情感をほのめかしたり、ブラックメタル風に突進したりと展開そのものは豊富で、作り手の飽きさせない工夫は随所に見られます。しかし、感情表現がひたすら「ブチ切れる」に一貫しているためか、全体を通してトーンが変わらず、ワンパターンな印象を受ける原因になっています。1回聴いただけでリスナーの心を掴む力を持っているバンドだけに、これはとても惜しいところ。是非、次作ではもっと幅を広げてもらいたいです。 マイナス点が目立つ書き方になってしまいましたが、憎悪をふんだんに込めたスラッジが聴きたい人に強く勧めます。 【ピックアップ】02.I'm A Vision Of Nothing 脳天に鉄槌どころか、大きな鉄の塊が叩き込まれる。やりすぎ。 ■こんな人にオススメ ・一聴目のインパクト重視 ・怒り以外はいらない ■主な入手方法 ・bandcamp ■この音源に近いアプローチをとるバンド Black Sheep Wall、REIDO 腐臭と殺気渦巻くフィンランドのドゥームデスメタル Swallowed 『Swallowed』 ┃フィンランド ┃EP ┃ジャンル/ドゥームデスメタル ┃リリース/2010年 ┃レーベル/Emptiness Productions ┃バンドキャンプ/http://swallowed.bandcamp.com/ フィンランドのドゥームデスメタルバンドのEP。全3曲13分。 従来のドゥームデスメタルとは違った側面を持っており、重苦しさだけではなく、どことなくささくれだった殺伐さも合わせ持っています。なによりもボーカルのスタイルがオードソックスなグロウルではないのが同系統のバンドとの差別化を決定つけていて、痛みに呻いているとも威嚇しているとも受け取れる独特の声が大きなインパクトを与えています。曲展開も脈絡なく、前後を気にしないことも多いのですが、むしろ錯乱したイメージがより一層強まるばかり。バンドメンバーの写真を見ると意外にもナイーブそうな顔をした青年が3人並んでいるものの、曲を聴いている間は腐った肉と骨で継ぎ接ぎをしたクリーチャーの姿しか脳裏に浮かびません。 腐臭と殺気を同時に噴出する様は他にない魅力でしょう。それだけにフルアルバムへの期待も高まります。 ジャンルはドゥームデスメタルになるのですが、殺伐としたテイストも持つのでKHANATEなどの重量級スラッジが好きな人にもオススメです。 【ピックアップ】03.The Dying Misted In The Bloodstream 危険な雰囲気放ちすぎ。 ■こんな人にオススメ ・自分は醜い ・みんなしね ■主な入手方法 ・bandcamp ■この音源に近いアプローチをとるバンド Funeral Moth、KHANATE 荒波にのまれるようなウクライナのドゥームデスメタル MENTAL TORMENT 『On the Verge...』 ┃ウクライナ ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラル/ドゥームデスメタル ┃リリース/2013年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃フェイスブック/http://www.facebook.com/groups/mentaltorment/ ドゥームデスメタル、時々フューネラルなウクライナ産。1stアルバム時のAHABをよりデスメタル方面へと持っていったようなバンドで、感情的なメロディは使われていないためかなり地味ですが、かえって人間の思惑などまったく意に介さない海の無感情さを強調しているようにも思えます。展開の節目節目にある静かなパートもどうしようもない諦観が漂っていて良い。しかし、同系統のAHABやSOMNOLENTに比べると肝心の求心力の点で劣るあたりが難点か。SEなどは使われていないにもかかわらず、荒波の音を空耳してしまうくらい雰囲気を作る点では先にあげたバンドに劣らないどころか肉薄しているだけに少し惜しく感じます。 【ピックアップ】05.Cold Rusted Flame 切羽詰っているようでいて決意自体は揺らいでいないような中盤のメロディがとても良いです。 ■こんな人にオススメ ・海大好き ・メロディは地味なぐらいが丁度良い ■主な入手方法 ・WEIRD TRUTH ・Solitude Productions ■この音源に近いアプローチをとるバンド AHAB、SOMNOLENT 虚無から一転、攻撃性を吐き出すようになった2ndアルバム REIDO 『-11』 ┃ベラルーシ ┃2ndアルバム ┃ジャンル/スラッジコア ┃リリース/2011年 ┃レーベル/Slow Burn Records ┃バンドキャンプ/http://reido.bandcamp.com/ 1stアルバムから5年を経てリリースされた2ndアルバム。全7曲48分。 前作は強い虚無感に支配された作風でしたが、本作ではその反動が襲ってきたのか、激性に煽られるがまま力を振るう攻撃的な音へと変貌。それに伴い、体感に訴えかけるキャッチーなリフが多く使われはじめ、多少取っ付きやすさが出ている。しかし、根っこにあるのが後先かえりみない黒い衝動であるためか、聴いた後に残るのものは爽快感よりも虚脱感のほうが上回っていますが。おまけに、その重低音の奥で、前作ゆずりの空虚なメロディが激性を否定するようにうっすらと漂う。強烈な怒りは感じるものの、かなり刹那的で、何も出来ずに自分自身だけが傷ついたまま終わる結末ばかり予感させるところがなんともいえず。スタイルは変われど、結局救えない作風なのは変わりなし。 フューネラルドゥームからは離れてしまいましたが、モダンな音作りをしたスラッジが好きならば一聴の価値はあるかと。ジャンルは違いますが初期のKORNあたりが好きな人も興味深く聴ける1枚だと思います。 【ピックアップ】06.Human Dysfunction 重いウネリの向こう側から、怒りを堪える歯軋りの音が聴こえてきそう。 ■こんな人にオススメ ・無力な存在だと思う。 ・何か衝動じみたものが溜まっている感覚がある。 ■主な入手方法 ・diskunion ・Solitude Productions ■この音源に近いアプローチをとるバンド Admiral Angry、Black Sheep Wall diSEMBOWELMENT元メンバー在籍のドゥーム/デスメタルバンド、デビューミニアルバム INVERLOCH 『Dusk | Subside』 ┃オーストラリア ┃1stミニアルバム ┃ジャンル/ドゥーム/デスメタル ┃リリース/2012年 ┃レーベル/Relapse Records ┃フェイスブック/https://www.facebook.com/InverlochOfficial/ ┃バンドキャンプ/http://inverloch.bandcamp.com/ オーストラリアのドゥーム/デスメタルバンドのデビューミニアルバム。全3曲22分。 diSEMBOWELMENTと言えば、デスメタルが生まれて間もない時期にドゥームメタルとの乗算をやったことでカルト的な地位を手に入れたバンドですが、その元メンバーが2人も在籍しているためか、スタイル的にはほぼ同じ。地面に押し付けられるような重量感を携えたデスメタルを演奏していて、たとえ疾走することがあっても重心低めであることには変わりなく、聴き手には常に圧迫感が加えられる。 ドゥーム/デスメタルのみならずフューネラルドゥーム界にも影響を与えたバンドでもありましたが、今回はフューネラルドゥームの要素は部分的にしか拝めなく、音に浸りきるまえに加速してしまうため、それらの要素を期待して聴くと肩透かしを食らうので注意。そもそもdiSEMBOWELMENTに比べるとドゥーム色そのものが薄いので、この音を主に受け入れられるのは90年代初頭のデスメタルを好む層あたりではないかと思う。 ともかく質は高いのでこの手のジャンルが好きなら要チェック。diSEMBOWELMENTが好きならもちろん必聴。 挨拶代わりだとわかりつつも、たった3曲では生殺しもいいところなので出来るだけ早めにフルをリリースして欲しい。 【ピックアップ】03.Shadows of the Flame 前半と後半に少しだけフューネラルドゥームらしいことをやっている曲。重く這うギターの音を下地に、もう一本のギターがクリーンな音を響かせる場面が特にお気に入り。一見綺麗な印象を受けるものの、ほの暗い妖しさを底に秘めている感じがとても良い。 ■こんな人にオススメ ・初期のデスメタルを好む ・diSEMBOWELMENTが大好き ■主な入手方法 ・AMAZON ・diskunion ・はるまげ堂 ■この音源に近いアプローチをとるバンド diSEMBOWELMENT、INCANTATION 憤怒の表情でゆったりと憎悪を吐き散らす現代型スラッジ Black Sheep Wall『I Am God Songs』 ┃アメリカ ┃1stアルバム ┃ジャンル/スラッジ・コア ┃リリース/2008年 ┃レーベル/Shels ┃マイスペース/http://www.myspace.com/blacksheepwallmusic アメリカのスラッジコアバンドによる1stアルバム。 重低音をハンマーのように叩きつけ、曲を形作るアプローチはスラッジコアの系譜に連なりますが、ハードコアの名残のある初期のタイプではなく、ISIS近辺のポストメタル/スラッジを由来にしたタイプ。Coalesceあたりのカオティックさも併せ持ち、00年代のエッセンスが詰まった現代型と言えます。 ちょうどISISの『Celestial』に宿る激性のみをピックアップして増強した、と形容したくなるような憤怒の音を鳴らし、変拍子を多用した音像は、ねじくれたイメージを植えつける。重量感のある怒号を繰り返すヴォーカルのインパクトも凄い。かぎりなく重苦しい印象を与えようとしますが、意外にもグルーヴを意識していて、取っ付きやすさも備えている。 背後にポストロックな繊細さが見え隠れする#4、咆哮と対比させるようにクリーンヴォイスが入る#5など、ポストメタル経由の美的な面も垣間見ることができますが、どちらにしてせよ結局は、目に映るものすべてを憎しみの目で睨み付け、破砕してまわる攻撃性が上回る。 【ピックアップ】09.Xiomara 多数の呻き声が入り乱れるノイズを垂れ流したのちフェードアウト。このまま終わると見せかけて鉄槌の如く重低音、猛る声。嫌な締め方。 ■こんな人にオススメ ・世の中が憎い ・重い音を求める ・グルーヴも欲しい ・遅い音楽しか聴けない状態 ■主な入手方法 ・AMAZON ■この音源に近いアプローチをとるバンド GAZA、Eryn Non Dae. 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