フューネラルドゥーム追っかけブログ。
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吹き零れるほどに神聖さがあふれる正体不明ドゥーム Ea 『Ea Taesse』 ┃出身不明 ┃1stアルバム ┃ジャンル/ゴシック/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2006年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃マイスペース/http://www.myspace.com/EaFuneralDoomMetal 出身地、バンド構成、メンバーの名前にいたるまで、公開していない謎のバンドによる1stアルバム。今現在でも出身地がロシアなのではないかという可能性が上がってきたくらいで、秘密主義を貫きとおしている。また、コンセプトに考古学を掲げており、このことがバンド自身の神秘性も高めている。 音のイメージは考古学をテーマにしているおかげか、かなり神聖さがあふれていて、聴いていると黒い感情が徐々に解きほぐされていく感覚がある。フューネラルドゥームを下地にして曲を作っているけど、陰鬱にさせる要素は盛り込まれていない。 かなりシンフォニックかつメロディアスな作風なのですが、この種のバンドが陥りがちな、メロディ入れすぎの甘ったるい路線になってはいません。それこそ、キーボードが劇的な演出をしたり、要所で、ピアノによる悲しげなメロディが飛び出してくるところがあるものの、過剰な演出にはなっておらず、かなり押し引きに長けている様子。曲展開で聴き手の心を誘導するのがすごく上手く、濃い内容をあっさりと聴かせてしまう力を持っている。そして圧巻なのは、クライマックスの部分。もう十分盛り上がったと思ったところから、もう一段階超えて、さらなる盛り上がりにもっていくくだりが凄い。これには思わず鳥肌がたってしまったほど。 自分自身、ゴシック要素の強いキラキラしたサウンドは若干苦手ではありますが、これは抵抗なく聴けました。 よほどキラキラしたサウンドに拒絶反応がなければ楽しめるかと。 【ピックアップ】03.Ea Taesse このあたりまで来れば、貯めてきたネガティブ要素がカラになっている。 ■こんな人にオススメ ・根暗だけど前に進みたい ・シンフォニックなサウンドが好き ■主な取り扱い店 ・WEIRD TRUTH ・はるまげ堂 ・GRAVE ■この音源に近いアプローチをとるバンド The Howling Void、COLOSSEUM PR 繊細さを含み突進する、初期スクリーモ最重要バンドのディスコグラフィ PORTRAITS OF PAST 『discography』 ┃アメリカ(サンフランシスコ) ┃ディスコグラフィ ┃ジャンル/リアル・スクリーモ ┃リリース/2008年 ┃レーベル/EBULLITION ┃マイスペース/http://www.myspace.com/portraitsofpast 94年に結成し、95年に解散という短命に終わったバンドのディスコグラフィ盤。後にFUNERAL DINERを構成するメンバーが在籍していますが、この時点で、繊細なメロディをかき鳴らしながら荒々しく疾走するスタイルは確立していたことが窺えます。 とにかく、自重しないメロディックさで、涙腺を刺激することを至上としているような音を出しており、これにハードコアらしいやけくそさが合わさることで、さながら号泣しつつも、歯を喰いしばりながら困難に立ち向かっているかのよう。抱えている鬱屈を、そのまま前に進むための活力へと転換することを促す内容になっている。 余談ですが、今現在スクリーモと呼ばれるバンドとは、もはや別物に聴こえますね。頭に“リアル”とつけて区別したくなるのも納得できます。 【ピックアップ】07.Something Less Than Intended これまで溜め込んでいた感情をすべて凝縮し、一気に吐き出しているかような勢い。必死さが伝わってくる。 ■こんな人にオススメ ・涙腺を刺激するメロディを所望 ・がむしゃらに突撃してくるバンドが好み ■主な取り扱い店 ・diskunion ・STM ■この音源に近いアプローチをとるバンド FUNERAL DINER、RAEIN 猛烈な勢いでひたすら突っ切る、ロシアのブラスト馬鹿 Coprobaptized Cunthunter 『Failure Prosthesis』 ┃ロシア ┃1stアルバム ┃ジャンル/グラインド/デスメタル ┃リリース/2010年 ┃レーベル/COYOTE ┃マイスペース/http://www.myspace.com/coprobaptizedcunthunter ゴアグラインドという触れ込みだけど、むしろブルデスにかなり近い。BRODEQUINや(というかカバー収録する入れこみぶり)コロンビア勢を彷彿とさせるかっ飛ばしブラストが売りのバンドで、猛烈な速さを誇り、たまにゴアらしいグルーヴが顔を出すが、最初から最後まで勢いのみで突っ走る。もちろんグラヴィティも使用されているが基本はブラスト。それと、カンカンポコポコ鳴る軽いスネアの音が好きな人にはたまらないかと。ガテラルもほどよく曲を汚していてポイント高し。 速ければ良い人のための音源。どうでもいいけどジャケが酷すぎます。 【ピックアップ】02.Coproheating Reactor ところどころノリのいいドラムフレーズ&リフを挟みつつ爆走。 ■こんな人にオススメ ・速ければ速いほど良い ・スネアの音は軽いほうが好み ■主な取り扱い店 ・Amputated Vein Records ・MACABRE MEMENTOS RECORDS ■この音源に近いアプローチをとるバンド BRODEQUIN、Alienation Mental 複雑ながらもストレートにウネるスペインのブルータルデス Cerebral Effusion『Impulsive Psychopathic Acts』 ┃スペイン ┃3rdアルバム ┃ジャンル/ブルータル・デスメタル ┃リリース/2010年 ┃レーベル/Comatose Music ┃マイスペース/http://www.myspace.com/cerebraleffusion 一聴しただけでわかるDISGORGE(US)直系サウンド。 過去作は未聴ですが、これは大当たり。ウニュウニュとウネるリフ、汚くギュルギュル引きずるディープなガテラル、緩急をつけるのがうまいドラムと、もう聴いているだけで気持ちいい。曲の流れは詰め込んでいるわりにはストレートで、急な展開がなく安心して身をゆだねられる。ドラムはグラヴィティを使ってくる場面があるものの多用せず、ここぞというときにアクセントとして導入してくるのが好印象。ガテラルもすごく汁っぽい声で、曲のグルーヴを引き立たせていてブルデスヴォーカルとして申し分なしの良さ。 感触としては『She Lay Gutted』に近く、特にこのアルバムを何百と聴きたおした自分としては、見事にツボにはまりました。 フォロワーの域は出ていませんが、質は高く、DISGORGE(US)が好きでたまらない人にオススメ。 【ピックアップ】03.Into Morbid Obesity ブラストから突如のビートダウン。でも、しつこく引っ張らないので勢いを損なわない。 ■こんな人にオススメ ・DISGORGE(US)が好き ・安心して聴ける作品所望 ■主な取り扱い店 ・はるまげ堂 ・Amputated Vein Records ・MACABRE MEMENTOS RECORDS ■この音源に近いアプローチをとるバンド DISGORGE(US)、CONDEMNED 広大な海に対する畏怖と憧憬が込められた2ndアルバム AHAB『The Divinity of Oceans』 ┃ドイツ ┃2ndアルバム ┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2009年 ┃レーベル/Napalm ┃マイスペース/http://www.myspace.com/ahabdoom 前作で聴かれたダイナミックさは鳴りを潜め、いくぶんか落ち着いた作風になりました。1stを気に入っていた人からすると、戸惑うかもしれませんが、そのかわりメロディが際立っているので人によりけり。とは言いつつも、これまでどおりドゥームデスメタル由来の叩きつけられる重低音リフは、ところどころで使われていて、メリハリがついてます。 そして、本作ではタイトルにもあるように、神秘さが感じられるアプローチが採られており、その種のメロディを用いたり、厳かに歌い上げるパートを多めにしたり、頻繁に語りをはさみこんだり、それこそ海のように、緩やかに表情を変えていきながら描き出されている。 作風はやや変化したものの、あきさせないよう展開を練り上げる手練手管はあいかわらず。フューネラルドゥーム好き以外にもアピールできる可能性のある作品。 【ピックアップ】05.Tombstone Carousal いきなり豪快な始まり。そのまま進むと思ったら、静かで和める場面へと突入。その後、再び重低音リフが襲いくるので、結局は嵐のまえの静けさなわけですが。 ■こんな人にオススメ ・妄想癖がある ・誰もいないところに行きたい ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・diskunion ■この音源に近いアプローチをとるバンド Somnolent、Maiden Voyage まるで耳で聴く映画、臨場感あふれるドイツのフューネラルドゥーム AHAB『The Call of the Wretched Sea』 ┃ドイツ ┃1stアルバム ┃ジャンル/デスメタル/フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2006年 ┃レーベル/Napalm ┃マイスペース/http://www.myspace.com/ahabdoom 映像喚起力に優れ、聴いていると、潮の香り、波に合わせて上下する船、打ち付ける雨風、――と、次々と脳内にイメージが満ち溢れてきて楽しい。 本作はメルヴィルの「白鯨」を元に世界観を構築していて、自ら“Nautik Funeral Doom”と名乗っているとおり、沈み込むように進むフューネラルドゥームをベースにしたサウンドだけど、要所要所でドゥームデスメタルのダイナミズムを織り込み、遅い中にも緩急をつけようとしている。また、何気にドラムが良い仕事をしていて、金物の使い方が、曲の説得力を地味ながら補強しているように思う。 フルレングスとしては記念すべき1枚目にもかかわらず、キーボードが重なってくるタイミングだったり、エスニックなメロディを使ってくる意外性だったり、細かいところにまで手が行き届いているので、あきさせない工夫は豊富。高い完成度と個性を確立している。 音世界の中で想像力を存分に遊ばせるのが面白いバンド。 【ピックアップ】01.Below the Sun 哀しくも意思の強さを感じさせるメロディアスなパートから、骨太なリフが蹂躙するパートへの移行が素晴らしい。1曲目にもってくるだけあって完成度の高さは随一。11分という長さがあっという間に過ぎる。 ■こんな人にオススメ ・妄想癖がある ・物語性のあるものが好き ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・diskunion ■この音源に近いアプローチをとるバンド Somnolent、Maiden Voyage、Ataraxie 生命無きゆえの静寂、さらにアンビエントの比重が増えた3rdアルバム Nortt『Galgenfrist』 ┃デンマーク ┃3rdアルバム ┃ジャンル/ブラック/アンビエント・フューネラル・ドゥーム ┃リリース/2007年 ┃レーベル/Avantgarde Music ┃マイスペース/http://www.myspace.com/norttdk 音をたてるのは環境音のみ。生命の音がしない世界。 前作よりもアンビエントの要素が導入され、もはや比重が逆転。結果的に、よりいっそう孤独と静寂が表現されている。 鼓膜に触れるアンビエントの質感は素晴らしく、冷たく濃い空気が、頬を撫で、自分のまわりをゆったりと流れているの想像させ、まるでジャケのような霧に包まれた樹海へと分け入り、当てもなく彷徨っている気分になってくる。生命の息使い、暖かさを思わせる表現は排され、存在するのは死人の如く奥へ奥へと進み、人々のコミュニティから遠ざかる自分だけ。相変わらずイメージの喚起力は高いです。 本作もメロディアスなアプローチはあるものの、遠くから聴こえてくるような音処理がなされていて、押し付けがましくなく、ジワジワと身に入ってくる。あと、悲観的ではありますが、夢の中にいるように、現実感が伴わないのも良い。 【ピックアップ】07.Hjemsogt この世界の最深部。心地よい静寂。何も存在しないということは、ストレスの素となる人間もいないということだから。 ■こんな人にオススメ ・妄想癖がある ・誰もいないところに行きたい ■主な取り扱い店 ・AMAZON ・GRAVE ・T.H.A. ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド Tyranny、Funerary Dirge、Torture Wheel Copyright © [ GARBOLOGY ] All Rights Reserved. http://garbology.en-grey.com/ |