フューネラルドゥーム追っかけブログ。
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果てなく続く闇の中で迷子になるような3rdアルバム The Howling Void 『The Womb Beyond The World』 ┃アメリカ ┃3rdアルバム ┃ジャンル/フューネラルドゥーム ┃リリース/2012年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃フェイスブック/http://www.facebook.com/TheHowlingVoid?ref=ts Intestinal DisgorgeのRyanによる独りフューネラルドゥームバンドの3作目。全4曲59分。 下品なゴアグラインドバンドに関わっている人間が作ったとは思えないぐらいに、雄大かつ綺麗なサウンドが売りなバンドですが、本作も過去作と同じようにシンフォニックな面を強調したフューネラルドゥームを演奏しています。ただ、四方を闇に囲まれたアートワークが匂わせている通り、曲が醸し出すムードは過去作と違ってかなり暗くなっており、スケール感があるわりには、心をゆっくりと締め上げるような閉塞感があります。特に前作では、陰りはありつつも、どちらかと言えば開放感のある作風だっただけに意外な変化に感じました。使用している楽器や、やっているアプローチはほとんど変わっていないのに、受ける印象がガラリと変わっているのが面白いです。 また、暗さを追求したフューネラルドゥームは他にも多く存在するものの、それらとは暗さの種類が違うように思います。この世のどん底に突き落とされるような暗さではなく、どこか身近な暗さ。例えるなら夜に人気も民家もない場所で迷子なるような感覚に近いです。どんなに歩いても、見知った場所にたどりつかず「もう帰れないのかもしれない……」という疑念が徐々に募っていくあたりは通じるところがあるかと。聴いていると強烈に光と人が恋しくなります。 【ピックアップ】04.Eleleth 安らいだ印象を残すアンビエント。おそらくこの曲でこれまでの焦燥感を打ち消すことを狙っているのかもしれませんが、ぜんぜん癒し足りません。 ■こんな人にオススメ ・迷子になった経験がある ・夜に散歩するのが好き ■主な入手方法 ・Solitude Productions ・diskunion ■この音源に近いアプローチをとるバンド Funeral Tears、Torture Wheel PR ザラついた質感を持つアンビエント/フューネラルドゥーム Fecund Betrayal 『Depths That Buried the Sea』 ┃アメリカ ┃1stアルバム ┃ジャンル/アンビエント/フューネラルドゥーム ┃リリース/2012年 ┃レーベル/Metallic Media ┃フェイスブック/http://www.facebook.com/FecundBetrayalOfficial アメリカのアンビエント/フューネラルドゥームバンドによる1stアルバム。全7曲72分。 アンビエント系と通常のフューネラルドゥームの中間をいくようなサウンドで、こういうタイプはギターを奥に引っ込めることが多いのですが、このバンドはしっかり前面で重低音を響かせています。ただ残念なことに、ひどくチープでスケール感もこじんまりとしており、曲展開も思いついたものをただ繋げていったようにしか感じず。地下音源特有の雰囲気も味方につけられていません。あえて低クオリティな作品を選ぶならともかく、それ以外の人は手に取らないほうがいいかと。 音質はもとより、部分的には悪くないのでもう少し展開を練ったら化けそうな気もします。今後に期待。 【ピックアップ】04.Riders of Death 唐突に訪れるクライマックス。いったんアコースティックなパートを挟むなど、工夫は見られるだけに凄く惜しい……。 ■こんな人にオススメ ・低クオリティなバンドに萌える ・フューネラルドゥーム関連ならなんでも欲しい ■主な入手方法 ・AMAZON ■この音源に近いアプローチをとるバンド Descend into Despair、SACRIMONY ドゥームデスメタル、ゴシックドゥーム、ドゥーム/ブラックメタル、スラッジドゥーム、ドローンドゥーム、アトモスフェリックドゥームなど、特にフューネラルドゥームとの違いがわかりづらいジャンルについての特集。 こう並べてみますとジャンル分けしたがる自分でも「そんなに分けなくても……」と思ってしまいますね。しかしそれでも分けられているということは、ファン層が違うことであり、それぞれの魅力もまた違うということ。ここではあえてその違いと、区別の付け方について記そうと思います。 世界崩壊の過程をスローモーションで眺めるような2ndアルバム WORSHIP 『Terranean Wake』 ┃ドイツ ┃2ndアルバム ┃ジャンル/フューネラルドゥーム ┃リリース/2012年 ┃レーベル/Weird Truth Productions ┃フェイスブック/https://www.facebook.com/WorshipDoom 前作『Dooom』から5年ぶりになる2ndアルバム。全4曲55分。今回はFucked-up Mad Maxの音素材は使われていないので、ある意味、新生WORSHIPによる1作目になるのかもしれません。 本作は虚無感に支配されていた1stの路線を引き継いでおり、吸った息を吐くのも忘れてしまいそうなほど遅く、気力が根こそぎ奪われるほどに重苦しい作風はこれまで通り。ただ、前作よりも低音が足されていることと、鐘の音やクワイアなどの儀式的なアレンジが減退しているためか雰囲気的には違った仕上がりになっています。装飾は控えめにして、重低音がより際立ったことで岩盤のように音がゴツゴツしており、荒々しいジャケも相まってダイナミックなイメージが付いている点がこれまでと特に違うなと感じたところ。それでいて、曲進行は停止しそうなくらい遅いので、岩の塊が次々に隆起し、破片を撒き散らしながら崩壊していく過程をスローモーションで見せ付けられている気分になります。あと、どうでもいいことですが、ブックレットのTerranean WakeⅣのページをよく見ると人らしきものが複数舞い上がっている……。 SKEPTICISM、Mournful Congregationなどの他の有名所は、回を重ねるごとに取っ付きやすい方向へいく傾向にあるものの、WORSHIPはそれらの流れに逆行して硬派な方向へと進んでいるのが興味深いです。DEMO集である『Last CD Before Doomsday』はこのジャンルへの入門にうってつけな内容であったので、そちらから入った人には1stも含めて厳しい内容かもしれませんが、甘さ控えめな路線を好む人には強く受け入れられる作品だと思います。 【ピックアップ】04.End of an Aeviturne 心臓が停止したように静かになる中盤と、か細い悲鳴を思わせるギターのメロディを纏いつつ進む終盤が特に良い。アルバムのクライマックスということもあってか、どことなく勢いも感じます。 ■こんな人にオススメ ・甘さ控えめな作品が好き ・妄想するのが好き ■主な入手方法 ・WEIRD TRUTH ・GRAVE ・diskunion ・はるまげ堂 ・ZERO DIMENSIONAL RECORDS ・T.H.A. ■この音源に近いアプローチをとるバンド Stabat Mater、Funeral Moth 憂鬱さを抱えつつゆっくりと進むアメリカのフューネラル/ドゥームデスメタル SUTRATMA 『SUTRATMA』 ┃アメリカ ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラル/ドゥームデスメタル ┃リリース/2012年 ┃レーベル/Self Release ┃バンドキャンプ/http://sutratma.bandcamp.com/ アメリカのフューネラル/ドゥームデスメタルバンドによる1stアルバム。全5曲44分。公式サイト等に記述がなく、裏ジャケ見てはじめて気がつきましたが100枚限定のようです。 適度にメロディックなドゥームデスメタルをもとに、フューネラルドゥームのテイストをトッピングしたような作風で、ちょうどイギリスのIMINDAINのスタイルに近いです。それほど遅くも極端にメロディが少ないわけではないので、かなり聴きやすい部類に入るかと。また、場面によってはピアノを存分に使うため、IMINDAINよりも一段と耳に馴染みやすいです。雰囲気的にもドス黒いシーンなどは見受けられず、特に沈むパートであっても心地良さが先にくるソフト加減。 まだ一作目ということもあり、素人臭さもそれなりにありますが、CDRでしかリリースされないバンドなどと比べると及第点には達してると思います。今後に期待。 【ピックアップ】05.Road of Night ゴシック色が強い曲。酷く憂鬱なムードが楽曲を包み込んでいますが、それらを抱えつつ強く突き進んでいくかのようなクライマックスが良い。 ■こんな人にオススメ ・ゴシック、ドゥームデスメタルあたりを好む ・暗くも前に進むことを示唆している作品に惹かれる ■主な入手方法 ・AMAZON ■この音源に近いアプローチをとるバンド IMINDAIN、Loss 崩壊した世界を前に様々な思いが交錯する2ndアルバム DOM 『Dom II End』 ┃スペイン ┃2ndアルバム ┃ジャンル/アンビエント/フューネラルドゥーム ┃リリース/2012年 ┃レーベル/A Smack In All The Mouth Records ┃バンドキャンプ/http://domfuneral.bandcamp.com/ スペインの独りアンビエント/フューネラルドゥームバンドによる2ndアルバム。全8曲56分。 前作と同様、アンビエント色の強いフューネラルドゥームを収録。基本は雰囲気モノでありながら、ギリギリ聴かせることにも念頭においているところも相変わらずです。今作はそのメロディ面が強化されており、自己主張は控えめであるものの、より耳に馴染みやすいものになっています。敷居はやや下がったかと。 崩壊した都市がジャケに描かれている通り、作中には荒涼とした雰囲気が色濃く流れていますが、その光景を見て悲しむよりも、いっそ全て壊れてしまって清々しいとでもいうような、厭世観からくる開放感があるのが面白いところ。斜に構えた佇まいで周りを見渡している様子が想像できます。それだけに、ふと我に返り孤独に泣くような#7の存在感が凄く、それまで積み重ねてきたニヒリスティックなムードが崩れる場面は間違いなく本作最大のハイライトでしょう。ボーカルレスでありながら妙に人間臭いことをします。 最終作に相応しい仕上がり。オススメ。 【ピックアップ】08.One With The Dead World... 後に残るのは寂しさだけ。 ■こんな人にオススメ ・一度でも世界が滅びて欲しいと思ったことがある ・アンビエントなどの雰囲気モノが好み ■主な入手方法 ・bandcamp ■この音源に近いアプローチをとるバンド The Ethereal、Until Death Overtakes Me 悠々と広大な空間を漂流するようなフューネラルドゥーム Cosmic Despair 『Celebration of the Wake』 ┃ポーランド/ノルウェー/シリア ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラルドゥーム ┃リリース/2012年 ┃レーベル/Marche Funebre Productions ┃マイスペース/http://www.myspace.com/cosmicdespair ポーランド、ノルウェー、シリアと、メンバーがまたがる多国籍なフューネラルドゥームバンド。全9曲43分。 アンビエントやドローン色の入った音源が多いMarche Funebre Productionsにしては珍しく直球のフューネラルドゥーム。地を這う重低音に、メロディを担うギターとキーボードをのせる基本フォームを踏まえつつ、そこにやや神秘的な味付けを加えているのが特徴。バンド名は『Cosmic Despair』なので宇宙を表現しているかと思いきや、ジャケには船や、海らしきものが描かれており、広大なイメージであればなんでも採用しているようです。叙情的なメロディなどはあまり使わず、少なくとも感情移入を目的としたタイプではないでしょう。アングラ臭のする音作りもあってか、人ならざるものに憑依して悠々と広い空間を漂流しているようなニュアンスが色濃いです。#9でTHERGOTHONのカバーをしていますが、人知を超えた者の時間間隔を体験するような部分などはやや共通していると思います。 あまり幅広く受けるような音源ではありませんが、感情に訴えかける音源よりも神秘性などを押し出した音源が好き、という人にはピッタリかもしれません。 【ピックアップ】05.Leviathan 神聖の生き物が徐々に徐々に存在感をあらわにするような曲。ゆっくりと膨れ上がる感覚が良い。 ■こんな人にオススメ ・垢抜けないバンドに惹かれる ・神秘性の強い音を聴きたい ■主な入手方法 ・はるまげ堂 ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド Ego Depths、Krief De Soli Copyright © [ GARBOLOGY ] All Rights Reserved. http://garbology.en-grey.com/ |