フューネラルドゥーム追っかけブログ。
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全ての音が圧迫してくるロシアのフューネラルドゥーム、4作目 Abstract Spirit 『Theomorphic Defectiveness』 ┃ロシア ┃4thアルバム ┃ジャンル/フューネラルドゥーム ┃リリース/2013年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃バンドキャンプ/http://abstractspirit.bandcamp.com/ SKEPTICISMのカバー含む全6曲64分。 今作もAbstract Spirit節はまったく衰えを見せず、音をゴシック並みに飾り付けしつつも息をするのも憚られるほどの重苦しい雰囲気は健在。特に#5では、うなりをあげる重低音が感傷に浸りたくなる弱々しい心を容赦なくひき潰してくれます。過去作でも散々殺気を放っていたのにまだまだ殺り足りない様子。そのくせ急にノスタルジックになる#1や、何もない空間に浮かぶような感覚がある#2など、統一感があるようでいて微妙にテイストを変えているあたりも変に器用で小憎たらしいです。 過去作が好きなら迷いなくオススメ。他のゴシックやシンフォニックな要素を持つバンドとは異質な部分があるだけに、この系統に偏見や苦手意識を持っている人達がどのような感想を抱くのかやや興味のあるところ。 【ピックアップ】06.March October SKEPTICISMのカバー。本家より音が重いものの、さすがに殺気は込められておらず、原曲が持ち合わせている神秘性を忠実に再現しようとしている。 ■こんな人にオススメ ・緊張感のある作品がいい ・音が重いのは正義 ■主な入手方法 ・Solitude Productions ・bandcamp ■この音源に近いアプローチをとるバンド Mare Infinitum、Comatose Vigil PR 腐臭と殺気渦巻くフィンランドのドゥームデスメタル Swallowed 『Swallowed』 ┃フィンランド ┃EP ┃ジャンル/ドゥームデスメタル ┃リリース/2010年 ┃レーベル/Emptiness Productions ┃バンドキャンプ/http://swallowed.bandcamp.com/ フィンランドのドゥームデスメタルバンドのEP。全3曲13分。 従来のドゥームデスメタルとは違った側面を持っており、重苦しさだけではなく、どことなくささくれだった殺伐さも合わせ持っています。なによりもボーカルのスタイルがオードソックスなグロウルではないのが同系統のバンドとの差別化を決定つけていて、痛みに呻いているとも威嚇しているとも受け取れる独特の声が大きなインパクトを与えています。曲展開も脈絡なく、前後を気にしないことも多いのですが、むしろ錯乱したイメージがより一層強まるばかり。バンドメンバーの写真を見ると意外にもナイーブそうな顔をした青年が3人並んでいるものの、曲を聴いている間は腐った肉と骨で継ぎ接ぎをしたクリーチャーの姿しか脳裏に浮かびません。 腐臭と殺気を同時に噴出する様は他にない魅力でしょう。それだけにフルアルバムへの期待も高まります。 ジャンルはドゥームデスメタルになるのですが、殺伐としたテイストも持つのでKHANATEなどの重量級スラッジが好きな人にもオススメです。 【ピックアップ】03.The Dying Misted In The Bloodstream 危険な雰囲気放ちすぎ。 ■こんな人にオススメ ・自分は醜い ・みんなしね ■主な入手方法 ・bandcamp ■この音源に近いアプローチをとるバンド Funeral Moth、KHANATE 荒波にのまれるようなウクライナのドゥームデスメタル MENTAL TORMENT 『On the Verge...』 ┃ウクライナ ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラル/ドゥームデスメタル ┃リリース/2013年 ┃レーベル/Solitude Productions ┃フェイスブック/http://www.facebook.com/groups/mentaltorment/ ドゥームデスメタル、時々フューネラルなウクライナ産。1stアルバム時のAHABをよりデスメタル方面へと持っていったようなバンドで、感情的なメロディは使われていないためかなり地味ですが、かえって人間の思惑などまったく意に介さない海の無感情さを強調しているようにも思えます。展開の節目節目にある静かなパートもどうしようもない諦観が漂っていて良い。しかし、同系統のAHABやSOMNOLENTに比べると肝心の求心力の点で劣るあたりが難点か。SEなどは使われていないにもかかわらず、荒波の音を空耳してしまうくらい雰囲気を作る点では先にあげたバンドに劣らないどころか肉薄しているだけに少し惜しく感じます。 【ピックアップ】05.Cold Rusted Flame 切羽詰っているようでいて決意自体は揺らいでいないような中盤のメロディがとても良いです。 ■こんな人にオススメ ・海大好き ・メロディは地味なぐらいが丁度良い ■主な入手方法 ・WEIRD TRUTH ・Solitude Productions ■この音源に近いアプローチをとるバンド AHAB、SOMNOLENT 1stDEMOとカバー曲と最後の残り香 PANTHEIST 『The Pains Of Sleep』 ┃イギリス ┃EP ┃ジャンル/ゴシック/フューネラルドゥーム ┃リリース/2005年 ┃レーベル/Serpent's Lair Productions ┃オフィシャル/http://www.pantheist.co.uk/ 新曲を2曲、KATATONIAのカバー曲、2001年にリリースされた1stDEMOを収録したEP。 内容が寄せ集め的であるのと、1stアルバムと曲が被っているいるので、PANTHEISTそのものを気に入った人向け。……としたいのですが、新曲のうちの1つで本作のタイトルにもなっている「The Pains Of Sleep」が屈指のキャッチーさを備えているためか、ファンだけに聴かせるにはやや勿体無くも感じます。フューネラルドゥームが苦手な人でも聴けてしまうような仕上がりになっているだけに、もしアルバムに収録されていたら、このジャンルの窓口を広げる役割になっていたのではないかと。3rdアルバムからの路線変更自体にはそれほど不満はありませんが、この曲を聴くたびに、せめてもう少しフューネラルドゥーム路線を進めてもよかったのではないかと思うことはあります。それはさておき、先ほど書いたように1stアルバムと曲が被っているものの、新曲2曲がおまけにしては大変素晴らしいので、持っている人でも聴く価値は十分にあり。 【ピックアップ】02.Pavor Nocturnus 「The Pains Of Sleep」と比べるとメロディーは控えめ。しかしそれだけに中盤のギターソロや開放的な後半が生きています。 ■こんな人にオススメ ・フューネラルドゥームに興味がある ・メロディックな音楽に惹かれる ■主な入手方法 ・GRAVE ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド MONOLITHE、SKEPTICISM より展開多く雰囲気も変幻自在な2ndアルバム PANTHEIST 『Amartia』 ┃イギリス ┃2ndアルバム ┃ジャンル/ゴシック/フューネラルドゥーム ┃リリース/2005年 ┃レーベル/Firebox ┃オフィシャル/http://www.pantheist.co.uk/ イギリスのフューネラルドゥームバンドの2ndアルバム。全10曲76分。結成はベルギーでしたが2004年にイギリスに活動の場を移しています。 前作と同じように音楽の嗜好の広さを隠そうしない雑多な面を見せつけてくれます。さすがに突如フォーク調になるようなことは本作ではありませんが(あれはあれで面白いのですが)、それでもこの手のジャンルにしては展開は多め。むしろ多すぎてフューネラルドゥーム扱いするにはギリギリで、聴きやすい一方、まったりだらだらと浸りたい人にとってはやや不向きかと。 厳粛さと親しみやすさの両方を兼ね備えた独特の雰囲気も相変わらず。田舎の教会に入り浸っている心地になります。次のアルバムからフューネラルドゥームを脱して急速にプログレ化が始まりますが、そこでも田舎臭さは健在なので、これはPANTHEISTというかリーダーであるKostasの消せない個性なのかもしれません。 【ピックアップ】05.First Prayer 怪しい笛の音のようなキーボードからはじまる曲。いきなり胡散臭いのですが、そこから荘厳な佇まいへと難なくシフトしていくのが凄い。 ■こんな人にオススメ ・様々なジャンルを横断しているバンドが好き ・遅くも展開は多いほうがいい ■主な入手方法 ・AMAZON ・GRAVE ・diskunion ・WEIRD TRUTH ・Solitude Productions ■この音源に近いアプローチをとるバンド MONOLITHE、SKEPTICISM フューネラルドゥームを下地に様々なジャンルをトッピングした1stアルバム PANTHEIST 『O Solitude』 ┃ベルギー ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラルドゥーム ┃リリース/2003年 ┃レーベル/Firebox Records ┃オフィシャル/http://www.pantheist.co.uk/ ベルギーのフューネラルドゥームバンドの1stアルバム。全5曲57分。 2009年にジャケ違いで再発もされてます。 ボーカル兼キーボードのKostasが曲を書いているためか、クリーンボイスによる歌唱とシンフォニックなキーボードが曲をリードすることが多く、SKEPTICISMとよくライブしていることもあり、共通したアプローチもよく見られます。ただ、より雑多に様々なジャンルの音楽を咀嚼してきたのか、突如シンフォニックブラック調に疾走したり、クラシカルな響きを取り入れたり、果てにはフォークっぽく牧歌的な雰囲気を漂わしたりと、引き出しにあるものは選り好みせずに使う奔放さがこのバンド最大の強みだなと。不意をつく展開に戸惑いはするものの、気がつけば楽曲に馴染んでいるあたりただものではないです。 展開が多彩なのでこのジャンルに馴染みがない人、または苦手な人でも聴ける余地がある一枚。 【ピックアップ】02.Don't Mourn 私語も憚れるような厳粛な空気が流れるも、その空気を裂くように突然フォーク調になる変態曲。格式が高いのか親しみやすいのかよくわからないあたりが魅力。 ■こんな人にオススメ ・様々なジャンルを横断しているバンドが好き ・遅くも展開は多いほうがいい ■主な入手方法 ・AMAZON ・diskunion ・Solitude Productions ■この音源に近いアプローチをとるバンド MONOLITHE、SKEPTICISM 苦痛を背負いながら酷薄な大地を歩くようなドゥームデスメタル ATARAXIE 『Slow transcending agony』 ┃フランス ┃1stアルバム ┃ジャンル/フューネラル/ドゥームデスメタル ┃リリース/2005年 ┃レーベル/Weird Truth Productions ┃オフィシャル/http://www.ataraxie.net/ フランスのドゥームデスメタルバンドの1stアルバム。ゴリゴリとしたダイナミックなリフ使いを主としたタイプで、時折スロウに情景を描くなどフューネラルドゥームの側面も合わせ持っています。アートワークのおかげで最初は自然に対する信仰を織り込んだ内容なのかと思いましたが、意外と苦悶に顔を歪ませて叫ぶ場面が多く、どちらかというとアートワークは心象風景に照らし合わせたものではないかと。よく見れば岩が剥き出しで、美しさよりも酷薄さが勝っていますし。 この手の音源にしては音質も良く、薄っすらと顔を覗かせるメロディックな面もあったりで、アングラな作品を好む人にはまとまりが良すぎると受け取られる一方、このジャンルに馴染みがない人には入りやすい作品だと思います。 【ピックアップ】05.Another day of despondency 最後に爆走しますが、閉塞を打破しようとした前向きなものではなく、苦痛から逃れたい一心で自暴自棄に陥っているようで、音なのに見ていられない面持ちにさせられる。 ■こんな人にオススメ ・常に何かを背負っているような気分 ・遅くも展開は多いほうがいい ■主な入手方法 ・GRAVE ・diskunion ・はるまげ堂 ・T.H.A. ・WEIRD TRUTH ■この音源に近いアプローチをとるバンド FUNERALIUM、AHAB Copyright © [ GARBOLOGY ] All 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